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2003年6月 5日

空き地の草木

このところ、多忙に紛れて気付かなかったが、家の隣の空き地にあるアジサイが咲き始めていた。梅雨が近い。

この空き地は、私が勝手に、野ばら、シャリンバイ、アジサイを植えたのだが、世話をサボったために、皆枯れかけていた。

それを見かねたお向かいのご主人が、「私が世話をしていいですか?」 と聞いてきてくれた。もとより、公共の空き地で私の私有地ではないから、「どうぞ、どうぞ、助かります」 とお願いしたのが、去年の春先である。

それから彼は、地面を掘り、根っこに絡みついた雑草の根を取り払い、肥料を与え、丁寧な世話をしてくださった。おかげで、枯れかけていたのが見事に生き返ったのである。 お礼を言うと、「どうせ、定年で暇なんだから、いいんですよ」 と言ってくれるのだが、本当にありがたいことだ。

自分の庭を手入れするだけでも、結構大変な作業になる。私の場合は、別に庭道楽でもないので、まぁ、自分の家のことだから、あまりみっともない様子にもしておけないと、なんとか最低限の世話をする程度だ。

それを思うと、近所の空き地の草木まで世話してくれるというのは、いくら好きでも、そうできることではない。

本来ならば、植えた手前、行きがかり上で言えば、世話をしなければならないのはこちらである。なんとなくバツの悪さも感じながら、帰郷などの折にはおみやげを買ってくる程度で勘弁してもらっている。

このあたりには、こうしたご近所づきあいの良さが、まだ残っている。

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