米国人の返品事情
今日の夕方シカゴを立って、夜のサンフランシスコに着いた。そのままホテルの部屋から原稿をメールで送ったので、街には一歩も出ないうちに夜中になってしまった。なんだかもったいない気がするが、仕方がない。
ところで、このホテルは全館 LAN でネットワークされているので、快適に接続できている。
ニューヨーク、シカゴでは、アナログ接続で、しかも 56Kb のモデムを積んでいるのに、せいぜい 36Kb のスピードしか出なかったので、かなりイライラしてしまった。
ここはさすがに、シリコンバレーに近い土地柄のおかげか、ホテルの部屋でブロードバンドを使えるというのはありがたい。24時間で9ドル95セント (およそ1,200円) だが、アナログで接続してもプロバイダの接続料が 1分 10円かかり、その上にホテルの電話回線使用料が 2ドル近くかかるのだから、あまり惜しいという気はしない。
米国では、かなりインターネットが一般化していて、ウェブでの買い物も普及している。こちらは土地が広大で、田舎といったら本当に田舎だから、昔からカタログ販売が発達した。その感覚をそのままウェブ販売にも持ち込んでいるので、抵抗がないのだそうだ。
私は靴だの服だのまでインターネットで買う気はしないが、こちらの人は、「サイズが合わなかったら返品すればいいだけのこと」 と割り切っているので、どんどん買ってしまうのだそうだ。
なるほど、こちらの通信販売の返品に関する規定は、おどろくほど寛大だ。これだけ寛大な規定だと、売る方は大変だと思っていたのだが、寛大だからこそ、安心して買い物できるので、結局売り上げも伸びるのだろう。
ただし、日本人は返品しやすいシステムとは言っても、そう気楽に返品しようという気には、ならないだろう。どうしても少々気がとがめる感じがする。
こうしてみると、買い物という行為も、もろに文化に規定されている。
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