「いらっしゃいませこんにちわぁ」
細かいことを言うのは嫌いなのだが、細かいことでも毎度繰り返されたら、それはエライことなので、言わずにはいられない。
それは、コンビニやファーストフード店の店員の、あの「いらっしゃいませこんにちわぁ」という挨拶の違和感についてである。
あの妙ちくりんな挨拶が日本全国に広まってしまったのは、一体いつ頃からだったろうか? 昔は「いらっしゃいませ」と「こんんちは」は、別々に口にされる挨拶だった。あのように一続きで発音されると(「いらっしゃいませ、こんにちは」ですらなく、「いらっしゃいませこんにちわぁ」なのだ)、こちらとしては、どうしても落ち着かない気持ちになる。
考えてみるがいい。百貨店の店員に「いらっしゃいませこんにちわぁ」なんて言われたら、980円以上の商品は絶対に買わない。温泉旅館の仲居さんに「いらっしゃいませこんにちわぁ」なんて言われたら、チップなんか絶対に上げない。レストランの入り口を入るなり「いらっしゃいませこんにちわぁ」なんて言われたら、水だけ飲んで帰る。
聞けば、あの挨拶はマニュアルで決められているのだという。そうだとすれば、そのマニュアルを作ったのはエイリアンである。日本語を知っているとは到底思われない。
それから、レジでお釣りの必要がないちょうどの金額を支払った時に、「レシートのお返しです」と言われるのもかなり気に障る。「レシートなんか預けた覚えはないから、返してなんかもらわなくていいよ」という気分になる。どうして、普通に「レシートです と言えないものか。それもマニュアル通りだとしたら、コンビニは日本語破壊の元凶だ。
【2021年 10月 16日 追記】
この件に関しては、以下の記事を併せて読んで頂ければ幸いである。
「いらっしゃいませ、こんにちは」という挨拶を聞かなくなった (2018年 12月22日)
喉元過ぎれば「いらしゃいませ、こんにちはぁ〜」を忘れる (2019年 12月 18日)
ケッタイな挨拶の絶滅から学ぶこと(2019年 12月 19日)
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