安いサンマと魚種交替
最近はサンマの豊漁が続いていて、今年もずいぶん大きいのが安く出回っているようで、魚好きの私としてはうれしい。
しかし、どうもイワシが高い。今やイワシは高級魚化しているという。実は、私はサンマよりイワシが好きなので、これは困る。
私はサカナの中ではイカとイワシが大好きで (イカは広い意味のサカナとして解釈していただきたい)、好みが安上がりで経済的だと思っていたのである。
舌の上でトロけるような大トロなんかは、「綿アメじゃあるまいし」 という気がして、物足りない。それは高級霜降牛肉でも言える。あれはどう見ても、歯の弱った年寄りの食い物だ。多少は歯ごたえがないと、モノを食っているという実感が湧かないのである。
イワシの動向が気になって調べてみたら、海の中には 「魚種交替」 という現象があるらしい。サンマ、サバ、イワシは三大大衆魚と言われているが、これらは、ほぼ15年周期で順繰りに獲れたり獲れなかったりしているという。
日本の太平洋沿岸で見ると、1990年代以降はサンマの豊漁期になっているというのである。ところが、魚種交替は15年周期なので、サンマはどうも今年あたりで終わりになり、順番から言うと、2020年頃までは、サバの天下になると予測されている。
来年からは、サバの味噌煮を楽しむことになりそうだ。その後、20年代を中心にイワシで、次のサンマ豊漁期は 30年代半ばまで待たなければならない。
となると、安いイワシを思いっきり楽しめるのは、還暦どころか古希 (70歳) になんなんとする頃からである。でも、まあその程度でよかった。70歳過ぎでも、イワシなら苦労もせずに食えるだろう (イカはどうだかわからないが)。
しかし、次にサンマが安くなるのは、米寿に迫る頃だ。そんな歳になって、脂っぽいサンマをおいしいと思えるかどうか、経験がないからわからない。
これはどうしても、今年のうちに安いサンマを心置きなく食っておこう。
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