「マニュフェスト」 はまずい
ふとしたことから、とても気になっているのだが、「マニフェスト」 を 「マニュフェスト」 と誤表記しているケースがとても多い。
原語は "manifesto" というイタリア語だから、どうみても 「マニフェスト」 である。「マニュフェスト」 を 「真に」 受けたらまずい。
「マニュフェスト」 だと、"manufesto" と綴らなければならない。そんな言葉は辞書を引いても見つからなかったが、文字通り訳すと 「小手先のお祭り」 になってしまって、「政権公約」 という意味合いからすると、大変まずいことになってしまう。
さらに驚いたのは、Google で 「マニフェスト」 をキーワードとして検索すると、約 65,000件ヒットする (その中のどこかに、ここの 「一撃」 の 9月分のページもあるはず) のだが、「マニュフェスト」 で検索しても、5,110件ヒットしてしまうのだ。
誤表記率、約 7.3%。「うーむ」 とうなってしまう数字である。
誰とは言わないが、民主党の立候補予定者も、自らのサイトで高らかに 「マニュフェスト」 を連発している。その数は一人や二人ではない。 「マニュフェストをすべて飲み込んだ」 と豪語しておられる立候補予定者もいるが、飲み込む前に、まずきちんと表紙を見直してもらいたかった。
自民党は小泉首相が 「政権公約」 と言い換えているので、恥をかかずに済むかと思ったら、党の公式サイトで、「マニュフェストの導入 …… 」 云々などと書いている。アレアレ。
政治家だけでなく、マスコミのサイトでも、新聞、テレビを問わず、平気で誤表記している。この辺で、かなり脱力してしまう。
「マニフェスト」 が、せいぜい 「マニュアル」 程度に捉えられているのだとしたら、かなりまずい。
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- オリンピック開催を巡る二階幹事長の雰囲気発言(2021.04.15)
- テレワークが定着しない日本の「飲み会メンタリティ」(2021.04.07)
- ワープロソフトを統一しても、根本的問題は消えない(2021.03.30)
- コンテナの手配がつかず、コーヒー豆不足という悪夢(2021.03.27)
- 「小林秀雄/国民の智慧」と「麻生太郎/政治家の劣化」(2021.03.24)
「言葉」カテゴリの記事
- 「たんぽぽ」は「ダンディなライオン」じゃなかった(2021.04.18)
- 「ウザいおっさん」になってしまうのが憚られて(2021.04.12)
- 唱歌『かたつむり』の「やりだせ」問題をむしかえす(2021.04.09)
- 「PCR 検査」の "PCR" ってどういう意味?(2021.04.10)
- わかりやすいメールを書くには(2021.03.31)
コメント