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2003年11月17日

たばこ規制が進まないのは?

日米の研究者らが、日本のたばこ規制が進まないのは 「たばこ産業を政府が支配し、多大な収益を得ているため」 として、たばこ税の増額など、5項目の提案を行ったというニュースが目を引いた。

この 5項目提案をみると、「今さらなぁ」 という気がするものばかりだ。

5項目提案の内容は、(1) たばこ規制の主導権を (財務省ではなく) 厚生労働省に与える (2) 最低1箱100円高くなるよう、たばこ税を増税する (3) 受動喫煙の規制強化 (4) たばこ事業法の見直し (5) すぐに確実に効果のある禁煙対策の実行 - というもの。

たばこ規制の 「主導権」 というのが、まず驚く。現状では、財務省が握っているようだが、既得権益を握る省庁がまともに取り組むわけがない。私はたばこは麻薬だと思っているが、他の麻薬が取り締まられるのに、たばこだけが取り締まられないのは、それによって税金が入るか入らないかという違いだけによるものと認識している。

たばこ税増税は先頃実施されたばかりだが、その直前には、日本たばこ協会を初めとする関連団体が、ホームページで反対キャンペーンをはっていた。私はこのキャンペーンのアホらしさ、具体的には、喫煙者がたばこ税増税で 「被害者意識」 をもつという、とんでもない見当違いについて、昨年12月12日の 「一撃」 で論陣を張った覚えがある。

受動喫煙の規制強化というのも、当然である。喫煙者はゆっくりとした自殺と他殺を同時にしているようなものである。「業務上過失致死」 といってもいいぐらいだ。

問題は、「すぐに確実に効果のある禁煙対策の実行」 である。お仕着せの対策を行なっても、結局は喫煙者の意識が変わらない限り、効果は上がらない。私は 「禁煙対策」 というよりは、「喫煙はかっこ悪い」 というイメージキャンペーンの方が効果的だと考えている。

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