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2003年11月22日

ラグビーと EU

ラグビーにもワールドカップはある。10月 10日からオーストラリアで開かれていたのだが、サッカーに比べるとかなりマイナーだ。

さきほど、イングランド対オーストラリアの決勝が終わり、イングランドが 20-17 で勝った。初優勝だった。それどころか、北半球の国が勝ったのも、今回が初めてだ。

1991年、私は英国に本部を置く某繊維系団体の職員だった。この年の秋は、日本でこの団体の国際会議が開催されていたが、英国 (イングランド) からきた理事たちは、ラグビーの結果に一喜一憂していた。この年の英国勢は、3チームともいいところがなかったのだが。

そう、英国からは、イングランド、ウェールズ、スコットランドの 3チームが出場しているのだ。91年、私はイギリスの某理事に聞いた。「どうして、3カ国が "ユナイテッド・キングダム・チーム" としてワールドカップに出場しないのか。統一チームなら、もしかしたら、優勝だってできるだろうに」

彼は、笑って明確な返事をしなかった。しかし、彼の表情からは、「どうして、日本人のお前にそんなことを言われなければならないのか? 昔から 3カ国なんだから、それでいいじゃないか」 という気持ちが読み取れた。

グレート・ブリテンは、なるほど、3カ国による 「連合王国」 なのだと実感した。そして、もう 1つの北アイルランドというのは、ワールドカップに出る 3カ国とはちょっと違って、要するに 「植民地」 なのだな。

フランスとドイツが主導権を握って一体化を強めようとする EU の中で、英国は距離を置いて付き合っている。なるほど、グレート・ブリテンの中でさえ 3カ国であることを主張する人たちなのだから、EU で一体化しようなんていうのは、難しいだろう。

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