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2003年11月26日

RFID の今後

IT業界では、"RFID" が注目の的だ。これは ICチップを利用して、非接触でデータの読み取りを行うもの。身近なところでは、JR東日本の "スイカ" が有名だ。

それどころか、一部ではセキュリティ利用のために、微少な IC チップを人体に埋め込むという構想まで検討されている。

人体 (腕の部分になるらしいが) に IC チップを埋め込めば、大切な IDカードを紛失したり、タクシーの中に置き忘れたりすることもなく、常に 「肌身離さず」 (まさに文字通りだ) 携帯していられるというわけである。ICチップは、小さなものでは砂粒の半分ぐらいの大きさが実現されているので、体内に埋め込まれたからといって、違和感を生じることもなさそうだ。

しかし、かといって手放しで喜ぶわけにもいかない。例えばスリをはたらく場合、従来の ID なら内ポケットから抜き取ればいいだけだが、体内に埋め込まれたりしたら、せっぱ詰まった泥棒なら、腕を切り取る行為に及ぶかもしれない。少なくとも、ナイフで斬りつけられるなんていう事件は起こりうるだろう。これまでならば、警察とカード会社に盗難届を出せば済んだのに、そうなったら、盗難届より先に 119番して救急車を呼ばなければならない。

それから、そんなに小さな ICチップが流通したりしたら、例えば、スーパーで買ったリンゴに付いていた ICチップを間違ってリンゴと一緒に食べてしまったりすることも出てこないとも限らない。そうなったら、排出されるまでの間は、時と場合によっては、その人は 「販売済みのリンゴ」 として認識されることになる。

体内に埋め込まれた チップのデータが、何かの拍子に消失したりしたら、その時から、その人は 「誰でもない人」 ということになる。よほどの対策が進まない限り、タクシーの座席に置き忘れる方がまだマシということになる。

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