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2003年11月10日

「存在感」 を英語で言うと?

日本語を英語に翻訳する時、とても困るのが、「腰がある」 だの、「質感たっぷり」 だの、「存在感がある」 だのといった、かなり感覚的な言い回しである。

はっきり言って、日本語に完全に重なるような英語の言い回しはない。

和英辞典で 「腰がある」 を引くと、「このうどんは腰がある」 などの用例で、"chewy" という単語が出てくる。チューインガムの 「チュウ」 の形容詞である。わかるような気がするが、うどんで、そこまでモチモチしたものがあるだろうか? まるでスルメみたいなうどんのようだ。それに、「腰がある」 と形容されるのは食べ物だけではなく、布地などもある。布地に噛みつかれても困る。

私としては、「腰がある」 というのは、文脈にもよるが、"It has body" とか、"full-bodied" などと訳すようにしている。"Full-bodied" というのは、お酒などで、「コク」 があるというような場合にはぴったりだ。

「質感」 は同様に和英辞典では "the feel of a material" とある。直訳である。私はこんな言葉が実際に使われているのを聞いたことがない。当たらずといえども遠からず的な英語は "texture" かもしれない。

一番問題なのは 「存在感」 である。和英辞典を引いても、直訳的な言い方すら出てこない。これこそ、文脈によっていろいろな言い回しを持ってこなければならない。「無視できない」 とか、「皆にリスペクトされる」 とか、その文脈にふさわしい言い回しを探すのである。私が案外好きなのは、"He is very heavy." と、ごくシンプルにやっつける言い方である。ジョン・レノンの歌に、"She is So Heavy" というのがある。 「彼女は太っている」 という意味では決してない。

言葉は杓子定規なものではなく、文脈で捉えなければならない。

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