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2003年12月 2日

日テレ、今度は気の毒

日本テレビが、またしてもやり玉に上がっている。「脱皮したての伊勢エビ」 というのを、店で買っておきながら、漁師が捕獲したことにして放映したらしい。

しかし、私は視聴率不正操作と違って、今回の 「やらせ」 は大目に見たい。テレビなんて、所詮そんなものだろう。

実際に漁師が獲ったものでなくたって、一体誰が不利益を被るというのだ。誰にも迷惑がかからないではないか。視聴者にしたって、毎日毎日目当ての獲物が獲れないというシーンばかり延々と見せられても、つまらないだろう。2日目ぐらいで獲れたことにしておく方が、親切というものだ。

そもそも、まったく存在しないデタラメを、あるように見せたというわけでもなし、店で普通に売られているレベルのものを、ちょっと演出して見せただけではないか。あるいは、実際に獲れなかった時のために、ちょっとした保険をかけただけである。

この程度で 「やらせ」 と言ったら、それよりひどい 「やらせ」 なんて、探せばいくらでも出てくる。往年のテレ朝の 「川口浩探検隊」 なんか、この比ではない。最近、藤岡弘がそのコンセプトを復活させているらしいが、これが日テレだったら、とんでもない叩かれ方になるところだった。

テレ朝なら 「処女地に潜入する隊員を正面から撮るために、カメラマンと照明スタッフが先に入って待っている」 という茶番が、笑って許されるのに、大チョンボをしたばかりだと、この程度のことで死人に鞭打つような大騒ぎをされる。

昔の釣り番組なんて、ひどいものだった。釣り上げた魚のほとんどは、水から上がった時点で、既に 「ダラリ」 とくたばっていた。そのくらいの 「やらせ」 をしないと、延々とカメラを回し続けなければならず、ビデオテープ代だけで予算を使い切ってしまう。それを見る視聴者も、「あぁ、もう死んでるよぅ、嘘っぽいねぇ」 などと言って、楽しんでいたものだ。テレビなんて、大らかに笑い飛ばさなければならないメディアなのだ。

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