正しいビートル
昨日は 12月 8日、ジョン・レノンの命日で、朝の出掛けには、「今日の一撃はジョンのことについて書こう」 と考えていたのに、帰宅が遅かったためか、すっかり忘れて、くだらない世迷言を書いてしまった。
一日送れだが、ジョンのことを書こうと思う。となると、今年は例の "Naked" だろう。
当サイトの別宅サイトにも書いたのだが、"Let It Be...Naked" は、その辺のあんちゃんのバンドの音みたいな感じだが、これこそがまさに、この頃のビートルズの 「あるがまま」 のサウンドだったのだろう。
映画 "Let It Be" をみると、その辺の感覚がよくわかる。メンバーがバラバラだ。ジョンは徹頭徹尾ヨーコとベタベタで、「二人の世界」 に入りっぱなし。
ポールだけがやけに張り切っていて、そのせいか、幾分 「浮き気味」 だ。ジョージのチョーキングダウンにやたらと面倒くさい注文をつけて、親分風を吹かせている。ジョージこそいい面の皮だ。全世界に配給される映画の中で、ポールに子ども扱いされて、ちょっとムッツリしている。リンゴは最初からしらけた顔だ。
こうしてみると、最も正しいビートルは、ジョンだったのかなぁと思う。さっさと燃焼しつくしてしまったのだ。あれ以上何を続けろというのだ。その意味で、ジョージもやや正しかった。ちょっと遅れたが、あの世に旅立ったから。そして、ポールはもはやビートルじゃない。リンゴはビートルズの面影配給係だ。
その証拠に、ほら、今でもそうだろう。ジョンは全然古くならない。いつまでも正しいビートルのままだ。「今聞いても新鮮に聞こえる」 なんていうのではなく、時代そのものがジョンの舞台に引き戻されるのだ。すごいことだ。合掌。
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