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2003年12月16日

「ファインディング」 という言葉

今日の夜 8時頃、3万ヒットがあっさりと達成されたようだ。多分、大阪方面からアクセスされた方、よかったら、連絡ください。

ところで、「ファインディング・ニモ」 というアニメが大ヒットしているが、この 「ファインディング」 という言葉は、なかなかの曲者だ。通常は進行形には用いられないからだ。

日本語でもそうだ。「見つける」 というのは、一瞬のできごとだから、「見ぃつけた!」 ということはあっても、「見つけつつある」 という状態は、なかなか現出しにくい。

英語では "find" という動詞は、「努力して見つけ出す」 という意味合いがある。辞書には 「通例進行形には用いないが, 反復・進行が強調される時には用いられる」 と説明してある。「ファインディング・ニモ」 の場合は、ニモの親父さんが、奮闘努力してニモを見つけ出しつつあるという、そのストーリーの流れが強調されたタイトルなのだろう。

ところが、Windows パソコンである種の操作をすると、「○○を見つけています」 という表示が出ることがある。多分これは英語では "finding" という現在進行形になっているのを、そのまま直訳したものと想像される。英語の "finding" は、上記のようにあり得るのだが、そのまま日本語にしてしまうと、「見つけています」 というのは、致命的に不自然だ。「探しています」 とすべきだったろう。

例えば、捜し物をしている人に 「何をしてるの?」 と聞いたら、「○○を探している」 とは言っても、「○○を見つけている」 とは、少なくとも共通語では言わないはずだ。コンピュータ関連の日本語は、「立ち上げる」 を始めとして不自然な言い回しが多いが、「見つけています」 はその最たるものだろう。

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