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2004年2月18日

「男らしさ」 と 「女らしさ」

日米中韓で行われた 「高校生の生活と意識に関する調査」 で、日本の高校生は 「男は男らしく」 「女は女らしく」 という意識が非常に低いことがわかった。(参照

調査機関は、これをもって 「日本の若者の性差意識が突出して低い」 と結論づけているが、それは大間違いである。

日米中韓の 4カ国での中では、日本人は非常に特殊なメンタリティをもつ。他の 3カ国は、「大人になりたい」 志向が強い。「早く大人になって、好き放題がしたい」 という意識である。一転して日本は、子どものままでいる方が 「好き放題ができる」 国なのである。

「男らしさ」 とは 「大人の男」 としての 「男らしさ」 であり、「女らしさ」 は 「大人の女」 としての 「女らしさ」 である。だから、そうした価値観には、日本の少年少女は拒否反応を示す。

日本の女子高校生の 「女は女らしく」 という回答が突出して低かったことがセンセーショナルに報道されているが、彼女らの「性差意識」 が低いのでは決してない。実際のところ、日本の少女はとても少女っぽい。「女の子度」 では、多分世界一である。成熟を拒否してはいるが、性差意識は案外強い。いくら女の子が男言葉を使おうとも、その実、とてもガーリッシュである。

報告では 「近年の男女共同参画社会の推進により、日本の若者意識が影響を受けたと見られる」 などとしているが、笑止千万である。男女共同参画社会は、何も日本に限った現象ではない。むしろ、それに関しては米中の方がずっと進んでいる。だから、日本の調査結果の特殊性に関する説明としては、まったく意味をなさない。「人間を見る目がない」 人たちにこうした調査をやらせると、往々にしてとんでもないことになる。

今回の調査のこの設問に関しては、大人は 「性差意識」 について聞いたつもりが、実際は 「成熟志向」 について聞いてしまったという側面が強いのである。

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