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2004/02/20

「バカの壁」 というもの

「思想、良心の自由を守りたいという伴奏拒否の理由を知りながら職務命令で強制したのは違憲の疑いが極めて高い」

これは第二東京弁護士会が、東京都国立市立小学校の音楽教諭の人権救済申し立てに関連して、校長に勧告した内容の一部である。

卒業式や入学式での 「君が代」 の伴奏を、嫌だといったのにさせられたというので、人権救済申し立てを行ったというのである。

誤解を恐れずに言わせてもらうが、公務員って 「お気楽だなぁ」 と思ってしまった。「思想、良心の自由を守りたいという理由を知りながら、職務命令で強制される」 などということは、一般の会社では日常茶飯事である。大抵の人は、職を失いたくない一心で、良心に蓋をして職務命令に従っている。

良心に蓋をしろと言っているわけではない。件の音楽教師の良心が、普通一般の労働者と比較して、強いわけでは決してないと言いたいのである。公立学校の教師は公務員なので、よっぽどのことがない限り、クビにはならずに済む。だから、安心して 「思想、良心」 を主張できる。もっと言わせていただけば、「思想、良心」 の名のもとに、どんな駄々っ子的なことでもできる。

第二東京弁護士会はさらに、「今後は教職員の意見を聴き、理解と納得を得る努力をするよう」 にも勧告している。こちらも相当にお気楽である。要するに、一方的に 「聴け」 と言っているのである。こうしたケースでは、「話し合い」 というのもかなり不毛だが、それ以上の乱暴なことを言っているわけだ。

このニュースと前後して、「バカの壁」 の販売が 311万部を突破し、新書販売の新記録となったと伝えられた。私はベストセラーは滅多に読まないへそ曲がりで、書店での立ち読みもしていないので、又聞きなのだが、この本は、 「"話せばわかる"なんて大嘘」 というキャッチコピーで大受けしたのだという。

そんな当たり前のことが、今さらキャッチコピーになるのかと思っていたが、件の弁護士会みたいな寝ぼけた言辞を聞いて、なるほど、世間ではまだ 「当たり前」 ではなかったのかと気付いた。

私は 「バカの壁」 という書名はあまり好きではないが、確かにものすごく分厚い 「バカの壁」 というのも実際にあるもののようなのである。

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