米国の選挙は、なぜ火曜日?
ズーパーチューズデイだの、ビッグチューズデイだのというように、米国の選挙は、なぜか火曜日に行われるものらしい。
密かに "Tuesday" を "Choose" (選ぶ) にかけた洒落かと思っていたが、どうも違うようだ。確かに "t" と "ch" では、発音が似てはいても、やはり違う。
先日の TBS ラジオで、「昔は馬車に乗って投票所まで行ったから」 という説を聞いた。それは次のような話である。
まず、日曜日に選挙をするなどということは、割と信心深い米国人の発想にはない。日曜は教会に行って静かに過ごすための "holiday = holly day" であり、選挙などという生臭いことに費やすべきではない。だから、日本人のように選挙は日曜日などということにはならない。
それでは、月曜日ならどうか。しかし、月曜日もだめなのである。
米国は、多くの人がとなりの家が見えないくらいだだっ広い土地に住んでいるから、投票に行くには、かなりの長距離を往復しなければならない。今でこそ車で往復すれば大した距離ではないかもしれないが、昔は馬車に乗って投票に出かけたものだった。よほど辺鄙なところからくる人は、前日から出かけて、一泊二日の旅程で投票をした。
前日から出かける人のことを考えると月曜日が投票日では具合が悪い。日曜のうちから出かけなければならなくなるからである。ならば、月曜日になって出発しても火曜日なら間に合うということで、火曜日の選挙が定着したものらしい。
ただ、この説では、日曜と月曜以外なら何曜日でもいいことになってしまい、きちんと論理的に追求すれば、火曜日ということになった理由がもう一つぴったりこないのだが、なんとなくもっともらしい気分にだけはさせられるのである。
それにしても、一泊二日で馬車に乗ってまで投票に出かけたことを考えれば、「ちょっとそこの小学校まで」 という程度の投票をおっくうがるなんていうのは、罰当たりかもしれない。
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