知的所有権の新しいコンセプト
昨日、現代クラシック曲のジャズバンドによる演奏に、作曲家が抗議して、CD出荷停止になったというニュースについて、私見を述べさせていただいた。
今日はそれを少し発展させて、Creative Commons という非営利団体の考え方を紹介したい。
Creative Commons とは、ローレンス・レッシグ (Lawrence Lessig) 教授が代表を務める米国の非営利団体で、インターネット時代にふさわしい新しい著作権のライセンス方法を提唱している。著作権で保護される著作者の権利の一部を、著作者自らが解放する意志を明示するシステムで、作品の様々な広がり・利用・他の創作者との共同作業を促進しようとする取り組みということのようだ。
私も最近知ったばかりで、詳しくはないのだが、例えば楽曲の作曲をした場合は、その楽曲を非営利目的ならば自由に演奏してもいいという許諾を表明することができたりする。許諾条件は、著作者が様々な組み合わせで行使することができるようだ。(詳しくは日本語サイトをどうぞ)
日本での例としては、平山雅浩さんという方が、「春宣りゆかむ」 という歌集を Creative Commons のライセンスによって公開し、自らの短歌の朗読会や上演などにおける自由な使用を許諾している。
いずれにしても、ソフトウェアにおける Linux の急速な普及に代表されるように、知的所有権というのは今やもっともっとフリーなものであるべきではないかと、私自身も感じ始めている。
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