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2004年3月15日

万里の長城は宇宙から見えない

中国の小学校国語の教科書にある 「万里の長城は宇宙から肉眼で見える」 という記述は、とんだガセネタだったらしい。教育省が出版社に削除指示を出したそうだ。

これは、以前からかなり有名なネタで、私なんぞは、つい何の疑いもなく信じていたので、なんだか脱力してしまった。

NASA のウェブサイトでは、かなり前から 「宇宙から万里の長城は見えない」 と断定していたようだが、中国は教科書の記述を変えようとしなかったらしい。しかし、中国が昨年10月に成功した有人宇宙船の飛行士が 「長城は見えなかった」 と指摘してしまったため、ついに折れたようなのだ。

米国に言われても突っぱねていたのに、自分の国の宇宙飛行士が言ってしまった以上、認めざるを得なかったというところがおもしろい。

ところで、「宇宙から」 というが、どのくらい上空になると、宇宙ということになるのだろうか。その答えは、学者の専門領域によって違うのだそうである。

宇宙開発系の学者は、上空 100~150kmを地球の大気圏と考え、それ以上の高さを宇宙としているらしい。人類初の宇宙飛行をした旧ソ連のガガーリンの乗った宇宙船は上空 200km~ 300kmのところを飛んだそうだ。スペースシャトルが飛ぶ高さも 300km~500kmというところという。

しかし、地球をとりまく大気の研究者は、違った考えをしていて、地上から 500km~ 1000kmの高さまでを大気圏と考え、それ以上を宇宙としているらしい。えらい違いではないか。このコンセプトを採用してしまうと、これまで 「宇宙飛行士」 とされてきた人たちのほとんどが 「大気圏内飛行士」 にランクダウンされてしまう。これはゆゆしきことだ。宇宙開発系の学者は、この説を決して採用しないだろう。自分の研究が 「大気圏内開発」 になってしまったら、いやだろうし。

最低限、上空 100Km以上を宇宙と規定しても、100Kmも離れたところから城壁を見ろという方がムリだというのは、改めて考えてみると自然に納得できる。これを 「見える」 と言い続けてきたというのは、立派なものだ。そのくらいの厚かましさがないと、国際舞台で生き残れない。

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