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2004年4月 4日

自らをそぎ落とす「美」

桜が満開だが、有名な家具職人がラジオで「ソメイヨシノ」は木材としては使い物にならない」 と言うのを聞いたことがある。

葉が出て樹木の内部に栄養が蓄えられる前に花が咲くので、体力を使い果たしてしまい、幹の内部がスカスカになってしまうのだそうだ。

昔からある山桜は、花が咲くと同時に葉も出るという。その意味では、ソメイヨシノはかなり人工的な木である。人間の目を楽しませるために、まず花が満開になり、そのために、見えないところで相当な消耗があるのだ。

同じことは梅にも言える。ソメイヨシノが人工的に作られたのは江戸時代の終わり頃だそうだが、梅はそのずっと前からある。当サイトに樹齢百年以上の梅の木の画像があるので、ご覧いただきたい。(こちら

本当に幹はスカスカで、主要な部分は立っている力も失せて、地面に横たわっている。それでも、先の方の小枝は新緑を茂らせている。こうなると、執念である。

人工的な「美」というものの多くは、自らの体をそぎ落としながら、ある意味「壮絶」な魅力さえ漂わせる。「凄み」というのは、そんなところにある。

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