時差ぼけ対策
実は 15日から 8日間ほど米国に出張する。シカゴで開かれる SCM 関連のコンベンションを取材するのが主目的だが、ニューヨークとラスベガスの商業施設もいくつか視察する。
行き先はほぼ地球の裏側になるので、時差ぼけ対策は重要だ。
私の時差ぼけ対策の基本は、飛行機が離陸したらすぐに、時計を到着地の現地時間に合わせることである。そして、ひたすら 「思いこみ」 によって体内時計を現地時間に近づける。
例えば、今回の旅行は成田を 15日の夕方 5時 10分に発ち、ニューヨークに同じ日の夕方 4時 45分に到着する。13時間かけて 25分前に戻るのだ。このギャップをなきものとするために、頭の中の時間を半日以上巻き戻して、「早朝モード」 にしてしまう。
とはいえ、頭の中はすぐに切り替えられても、体内時計は頑固だ。頭の命令をなかなか聞いてくれない。だから次善の策として、機内ではものすごく 「長い長い夕方」 を過ごすのだというストーリーも用意する。
この 「到着地時間主義」 と 「長い長い夕方」 のコンセプトを 「直感的」 に使い分ける。深く考えてはいけない。とにかく、時差ぼけ解消には、面倒な理屈は全然役に立たないどころか、邪魔になるだけだ。
悲しいことに、飛行機は出発地の時間を引きずり、ほどなく 「夕食」 が出される。「おいおい、ニューヨークでは朝だぜ」 と思うが、やはり腹は減っている。しかたがない。「長い長い夕方」 のディナーだということにして、重い食事を取る。
夕食が終わってしばらくすると、飛行機の窓は原則閉め切りとなる。つまり 「夜ですよ、お休みなさい」 というわけだ。だが、冗談じゃない。夜なんかにしてもらっては困る。「朝」 なのである。百歩譲って 「長い長い夕方」 の前半なのである。
下手に寝てしまったら、到着した夜に寝付けなくなる。とはいえ、7~8時間もすると、やはりどうしても目を開けていられなくなる。周囲の人もどんどん眠りに落ちて行く。そんな時、今度はうまい具合に 2度目の食事となる。朝飯だか、昼飯だか、よくわからないが。
食事をきっかけに再び気を取り直して目を覚まし、もうろうとしながら映画を見る。ちょっと冴えたら、ノートパソコンを出して仕事をする。必死の努力が実って、現地に着く頃には、かなり眠くなっている。夕食をとって、ホテルのベッドに潜り込めば、あっという間にぐっすりだ。
だが悲しいことに、その熟睡は長くは続かない。なぜか夜中に目を覚ましてしまう。しかし、目が覚めても、じっと目を閉じていなければならない。
カーテンをしっかり閉め切っておくことも必要だ。旅先によっては、夏は午前 4時頃から明るくなる。都会の喧噪も聞こえてくる。5時頃には寝ていられなくなる。普段の生活ではあり得ない 「早起き」 の誘惑に駆られる。「三文の得」 などという諺を思い出す。
しかし、地球の裏側第一夜でのそれは、「悪魔の誘惑」 である。去年はこの誘惑に乗ってしまい、昼過ぎに猛烈な睡魔に襲われた。目覚まし時計を 6時半にセットしたら、そのアラームが鳴るまでは、ひたすら目を閉じている方がいい。そうすれば、2日目からはずいぶん楽になる。
地球の裏側での時差ぼけ対策というのは、なかなか大変なのである。
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