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2004年6月23日

自衛隊はイラクから撤退すべき

今月 28日の 「一撃」 のように、「自衛隊は元々軍隊 …… 」みたいなことを書くと、タカ派だと思われかねない。

誤解のないように書いておくが、私は平和主義者である。ただ、口先で「平和、平和」と唱えさえすれば平和がくるなどという幻想は、もっていないというだけだ。

こんな言い方をすると、ますます誤解を招きかねず、今回の多国籍軍参加にも賛成していると思われてしまうかもしれないので、具体的に私の立場を書いておこう。

もうそろそろ、自衛隊はイラクから引き上げる潮時だと思うのである。

今回のイラク戦争の「大義」については、あえて触れない。大量殺戮兵器がついに発見されていないということで、「大義なき戦争」だったと結論づけるのはたやすい。しかし、客観的にみれば、サダム・フセインの戦略上の大間違いが、米英の侵攻を招いたという側面も否定できない。

以前にも書いたが、大量殺戮兵器をもっているような、いないような曖昧なそぶりをしていたのがいけないのである。口では「もっていない」と言いながら、いかにもありそうなもったいぶった態度を隠れ蓑にして、石油利権を盾に、国際社会での優位を確保しようとしていたのが、間違いのもとだったのである。

そこに突然、テーブルをひっくり返すような乱暴さで殴りこんだブッシュもブッシュなのである。

そもそも、国際紛争に、どちらかが一方的に正義で他方が一方的に邪悪であるなどという構図はありえない。両方とも「欲得ずく」の虜になっているから、争いは起きるのだ。

多国籍軍に参加するという 「既成事実」 を作り、その後の利権にありつきやすいアリバイ工作をするというのも、確かにひとつの考えである。しかし、そんな目先の利権よりも、敢えてそのような利権の構図には関わらなかったという潔さを取りたいものではないか。

 

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