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2004年6月28日

投票という制度

昨年12月から、選挙では「期日前投票」という制度が導入されたという。

従来は「不在者投票」として、投票用紙を署名した封筒に入れさせられたりして、「これじゃ、秘密投票じゃないじゃないか」と腹が立っていたが、これからは、そのまま投票箱に入れればいいらしい。

自分が選挙権を得てからの投票を思い起こせば、3度に 2度は「不在者投票」で済ませてきたように思える。なぜか、投票日に予定が入ることが多いという巡り合わせがあり、とくに、ここ10年ほどは、決められた「投票日」に投票したことが 2~3度しかないような気がする。

「不在者投票」は、自分の都合のいい日に投票に行けばいいのでありがたいが、投票用紙を、署名した封筒に入れて保管されるのが、とても不満だった。あれでは、私が誰に投票したかがバレバレになるではないか。

まぁ、私が誰に投票したかがわかったところで、実際には痛くもかゆくもないが、不愉快であることには変わりない。今回の制度改革で、直接投票箱に入れればいいということになったので、不愉快さが薄れることはありがたい。やればできるじゃないか。

しかし、だったら、これまでのあの制度は何だったのかということになる。意味のないことで有権者に面倒を強いて、妙ちくりんな封筒で紙を無駄に使っていたわけだ。

個人的には、早いことインターネットによる投票を実現して欲しいと思っているが、お役人たちは、セキュリティだの IT への信頼性だのと言って、消極的である。そんなことを言えば、従来の「不在者投票」ではセキュリティなんてないに等しかったし、「信頼性」なんて言っても、従来方式だって、集計の間違いや集計漏れなど、細かい点で不明瞭なことがいくらでもあるではないか。

少なくとも、汚い文字や誤字だらけの手書き投票用紙の判読でもめたり、人力で集計したりする煩雑さを思えば、IT 導入の方がずっと確実だと思うがなぁ。

「機械操作に慣れない人がいる」なんて言っても、今は、「オレオレ詐欺」に引っかかるようなボーっとした老人でも、ATM を使った自動送金なんていう複雑な手続きができてしまうのだから、投票ぐらいの単純なことは、できないことはないだろう。

 

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