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2004年8月26日

長嶋さんのコメント

昨日は野球に思い入れがあまりないと書いたが、野球周辺のよもやま話には、興味がないではない。。

今回のアテネオリンピックの銅メダル獲得に際して送られたという長島監督のコメントは、久し振りに 「私の好きな長嶋さん」 の面目躍如たるものがあった。

まず、徹底したプラス思考である。

いわく 「きのうの負けを引きずらず、きょう有終の美を飾れたことは、諸君たちの精神力の高さの証明です。この精神は、日本のファンの方たちが見ていました」

いわく 「今大会、私の中には金メダル以上のものが幾つかあります。キューバに勝ち、日本プロ野球のレベルの高さを世界に示せたこと。日本のファンの方たちが野球というスポーツを通じて一喜一憂したこと。チーム間の壁を超えて本当に一つにまとまってくれたこと。そして一番は、諸君たちが得たものです」

悪いことを言わない人である。間近にお付き合いしたらどうだかしらないが、遠くから見ている分には、本当に見習いたいほどいい人である。

そして、その真骨頂は「諸君たち」という物言いである。本来なら「諸君」あるいは「君たち」であるべきで、「諸君たち」は明らかに誤用である。

しかし、長嶋さんのコメントとしてみると、そこに何か「溢れ出る思い」というか、あるいは「ほとばしるもの」が感じられて、許せてしまう。同じことを野村さんが言ったら、「オッサンも野球ばっかり詳しいけど、言葉知らんなぁ」と思われてしまうかもしれないが、長嶋さんにそんなことを言っても意味がないのである。

やはり、この人は特別な星のもとに生まれた人なのである。

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