通信簿
先日帰郷した時に、小学校時代の通信簿が 6年分ごっそりと出てきたのに驚いた。母が保存しておいてくれたらしい。
改めて見直してみると、国語・算数・社会・理科はほとんどいつも「5」なのだが、音楽・図工・体育は、「5」と「3」の間を上下している。かなり気まぐれだ。
ほんのたまに算数と理科が「4」になっている時がある。それには心当たりがある。当時から、私の頭は文科系に偏していたので、算数と理科の授業には身が入らず、いつも上の空だった。それでも小学校レベルのことなので、テストの成績はいつも良かったのだが。
母が教師との面談で、「息子のテストの点数をみると、いつもほとんど 100点なのに、どうして今学期の通信簿の成績は ”4” なのでしょうか?」 と恐る恐る訊ねたところ、「テストの成績は文句なしだが、授業中の態度が悪すぎるので、減点してある」と言われたというのである。それで、さんざん叱られた。
私の親は、テストで 100点を取っても別段褒めもせず、授業中の態度が悪いと言って叱ったのである。今から思えば、その逆であるよりは、ずっと正しい態度だったと思う。
とはいえ、おかげで私は小学校高学年に至るまで、テストは 100点取って当たり前で、90点以下の点数というものがあることを知らないという、ある意味「小生意気」な子どもになってしまったのだが。
それにしても、小学校の通信簿はこれほどまで大切に保存してあったのに、中学校のが見当たらない。中学校の通信簿は、授業態度による減点要素がなかった分、まさに「オール 5」に近いものだったはずなのだが、その証拠は消滅してしまった。
ところで、最近の小学生は通信簿のことを「歩み」というらしい。「歩き」と言わないのは、「歩み」が目的に向かっての動作であるのに対し、「歩き」はそうではないからである。「ほっつき歩き」とか「ぶらぶら歩き」とは言うが、「ほっつき歩み」「ぶらぶら歩み」というのはあり得ない。
その意味では、私の小学生時代の通信簿は、「歩き」 だったと思う。呑気な時代だった。
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