中秋の名月とは
もうすぐ 「中秋の名月」 である。秋の真ん中の十五夜ということだ。
旧暦では 文月(7月)、葉月(8月)、長月(9月) が秋だから、旧暦 8月 15日が、その真ん中、つまり、中秋の名月となり、今年 (平成16年) は 9月 28日がそれにあたる。もう、来週の火曜日に迫っているわけだ。
中秋の名月は、旧暦で定められているので、新暦に直すと毎年変わる。理論上では、9月 7日から 10月 8日の間に中秋となるらしい。その計算式は難しくて忘れてしまったが。
旧暦は、月の満ち欠けを基準に作られた。だから 15日は 「十五夜お月様」というぐらいで、ほぼ満月になるはずななのだが、実は厳密にいうとそうとも限らない。十五夜とは旧暦の日付で決まる日で、実際の月の満ち欠けは、太陽に対する月の位置で決まるため、多少の誤差が出るというのである。
中秋の名月が必ずしも満月とは限らないなんて、ちょっと意外な事実である。とはいえ、今年の中秋の名月は、きっちりと満月になる。2002年から 2005年までの 4年間は、中秋の名月イコール満月という巡り合わせのようなのだ。
ところが、2006年になってしまうと、中秋の名月イコール旧暦 8月 15日は 10月 6日だが、実際の満月はその翌日の 7日になってしまう。その翌年の 2007年では、中秋の名月は 9月 25日だが、実際の満月は、2日遅れの 27日になってしまう。それでも、固いことを言わずに、旧暦の 8月 15日に出る月を 「中秋の名月」 として愛でる習慣が定着している。
ところで、「中秋の名月」 と 「仲秋の明月」 とは違うのだそうだ。「仲秋」というのは、8月全体のことを指すのだそうで、ということは、「仲秋の明月」というのは、旧暦 8月の澄んだ月を言う。今年は旧暦 8月は、新暦では 9月 14日から 10月 13日までの 30日間である。この間の澄んだ月は、みな 「仲秋の明月」 である。
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