SP2 はリスキーだ
WindowsXP のセキュリティ機能を強化したという SP2(サービスパック 2)日本語版が提供されて ほぼ 1週間経った。
これを入れると不具合の生じるソフトがあるというので、敢えて導入をしばらく見送るつもりでいた。ところが、ついうっかりインストールしてしまったのである。
我が家には常時使っているパソコンが 3台ある。私の業務用デスクトップとモバイルノート、そして居間において家族で共有しているデスクトップである。
自分の使っている業務用の 2台は、Windows の自動アップデートを無効にし、すべて手動で対応するように設定してある。ところが、家族で共有する 3台目のマシンに関しては、ちょっと油断していた。一昨日、Windows Update の準備ができたので、インストールするかと表示されたので、軽い気持ちで実行してしまったのである。
すると、とにかくものすごく時間がかかった。「こりゃ、もしかして SP2 をインストールしてるんじゃあるまいか」 と気付いた時にはもう遅い。途中で止めるのも憚られるので放っておいたら、1時間近くかかってようやく完了したらしい。
その後、妻がインターネットを始め、「何だかおかしい」と言い出した。リンクをクリックすると、新しいウィンドウが真っ白のまま、何も表示されないケースが頻発する。
そればかりではない。次女が自分のデスクトップにログインすると、画面の下にあるべきタスクバーがどうしても表示されない。キーボードの Windows キーも機能しないので、ログオフもシャットダウンもできない。
しかたなく電源ボタンの長押しでシャットダウンし、再起動してアドミニでログインすると、愛用の Norton Internet Security が起動していないことに気付いた。無理矢理起動させてウィルス定義の更新をしようとすると、アップデートが機能しない。
あまつさえ、Norton 製品をすべてアンインストールし、改めてインストールし直せと表示される。ところがその通りにしようとすると、プログラムの削除すら実行できない。これでは八方ふさがりだ。
こんなこともあろうかとインストールしておいた "Go Back" というソフトを起動させて、強制的にシステムを復元し、SP2 を導入する以前の状態に戻したところ、何のことなく、正常に動作し始めた。やはり、犯人は SP2 だったのである。
このドタバタで得た教訓は、以下の通り。
1. SP2 のインストールは、単なる成り行きで気軽に行ってはならない。
2. 焦って SP2 を導入しなくても、もう 1~2か月様子をみて、
Norton などのSP2 対応と、SP2 自体のバグフィックスををよく見定めてからでも、
遅くはないだろう。
3. どうしてもすぐに SP2 をインストールしたかったら、
"Go Back" を導入していない場合は、
Windows の 「システム復元」 ポイントをきちんと設定し、
ファイルのバックアップをきちんととってからにする。
4. さらに、Norton 製品を使っている場合は、
先にそちらの更新をしっかりと行ってから、SP2 をインストールする。
(シマンテック社は Norton 製品の SP2 対応を完了したと最近発表した)
以上だが、さらに根本的なことを言えば、市販のセキュリティソフトで問題なくネットワークを活用できている人は、別に SP2 なんてインストールする必要はないのではないかという気もする。
これまでと重複する効果を得るだけなのに、リスクが大きすぎる。
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