香港のディズニーランド
TDL(東京ディズニーランド)に行ったことがない。オジサンとしては珍しいことではないと思っていたが、実際は多くが子どもの付き添いで、行ったことがあるらしい。
TDL が大好きで、何度行ったかわからないという若い女性からは「ウッソー!、それでも人間ですか?」と言われた。
我が家の娘たちも TDL 大好きで、1年に 1度や 2度ではなく行っているようだ。「お父さん、あそこは『夢の国』なんだよ。『夢』に浸れるのよ、『夢』に!」という。「ふ~む、そんなもんかね」覚めない夢なら行ってみようかとも思うが。
ディズニーランドは米国以外では東京とパリにあるが、東京は大繁盛でもパリは苦戦しているらしい。パリっ子はアメリカじみたものにはまず反感を示すようだ。さらに、来年か再来年には香港でも開業するらしい。
何度目かに香港に行ったとき、現地で広東語の通訳をしてくれた若い女性に「×△■○* に行ったことがあるか?」と聞かれた。「×△■○*」は、聞いてもチンプンカンプンだったところである。
「そんなところ知らない、聞いたこともない」と答えると、「あんなに有名なテーマパークを知らないのか」と驚かれた。とにかく、聞き取り自体が困難なので、文字にしてくれというと、「迪士尼楽園」と書く。
何となく「ははーん」と来て、英語で "You mean the Disneyland?" と聞くと、多分そうだという。「ミッキーマウスやドナルドダックか?」と言うと、その通りだというので、ようやくちゃんとわかった。
彼女は、日本語の会話の中で、 「ディズニーランド」というべき単語を「迪士尼楽園」と言っていたのである。それも、もろ広東語読みで。広東語読みは、どうひいき目に聞いても「ディズニーランド」とは素直には聞こえない。道理でわからないわけだ。
彼女が英語で会話したとしても、ちゃんと "Disneyland" と言えたかどうかは、ちょっと疑問である。英語をいっぱししゃべれる日本人でも、ハンバーガーの "McDonald's" の本当の発音を知らない場合が多いようなものだ。
米国人が日本人に「マクドナルド」と言われても あの "McDonald's" (本当の発音は「マクドナルド」とはかけ離れている) のことと理解できないのは当たり前だ。「×△■○*」が「ディズニーランド」に聞こえないのと同じである。
要するにディズニーランドは、香港では "Disneyland" としてではなく、「迪士尼楽園」(×△■○*)として、既に日常の文化の中に入り込んでいるようである。多分、パリのようなことにはならないだろうと想像される。
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 中津川の落とし前、ほぼ半世紀ぶりに付ける(2021.03.17)
- 人生初の飛騨の国の旅(2021.03.16)
- 飛騨に向かっている(2021.03.15)
- そうだ 飛騨、行こう!(2021.01.19)
- ああ、3泊 4日ぐらいの出張に出たい(2020.11.07)
「言葉」カテゴリの記事
- 「たんぽぽ」は「ダンディなライオン」じゃなかった(2021.04.18)
- 「ウザいおっさん」になってしまうのが憚られて(2021.04.12)
- 唱歌『かたつむり』の「やりだせ」問題をむしかえす(2021.04.09)
- 「PCR 検査」の "PCR" ってどういう意味?(2021.04.10)
- わかりやすいメールを書くには(2021.03.31)
「比較文化・フォークロア」カテゴリの記事
- 日本人は「赤・青・白・黒」以外の色のコンセプトが薄い(2021.04.06)
- 「太陽が赤い」というのは日本人だけということについて(2021.04.05)
- バレンタイン、スイートピー、スイーピーの三題噺(2021.02.13)
- キムチを巡る中韓対立(2021.01.20)
- 神道式の結婚式の歴史は案外新しい(2020.12.04)
コメント