「観楓会」というもの
最近「観楓会」という言葉を初めて知った。読みは「かんぷうかい」で、音だけ聞くと 「寒風会」 に聞こえる。
当初は、北海道では「紅葉狩り」のことをこう言うらしいと解釈していた。しかし、どうや 「観楓会」と「紅葉狩り」とは微妙に違うらしい。
いにしえの都では、「観楓会」 というのはかなりポピュラーだったようで、国宝の屏風絵にも狩野秀頼筆の『高雄観楓図』というのがある。それをみると、今の紅葉狩りのような風流な遊びをしていたらしい。
そして、山形県で「芋煮会」が当たり前の行事であるのと同様に、北海道では「観楓会」が現在でも人気があるらしいのだ。しかし、聞くところによると、それはいにしえのような風流な行事ではないようなのだ。
もっとも典型的な形の「観楓会」というのは、近くの温泉地などに夕方から一泊二日ででかけ、飲めや歌えの大宴会を行うということのようである。紅葉の様を観じて風流さを楽しむというようなものとは、だいぶ趣を異にする。
内地では春先に花見でどんちゃん騒ぎをするが、北海道では、秋にも「観楓会」でどんちゃん騒ぎをすることになっていると思えば間違いないようだ。花見の頃は、冬から暖かくなりつつある季節なので、屋外でも OK だが、「観楓会」の頃は、秋の深まりとともに寒くなっているので、屋内になるのだろう。
そうなると、どうせ屋内ならば、温泉だなんだかんだとなるのも人情である。自然、一泊してどんちゃん騒ぎになる。
厳しい冬を目前にして、熊が冬眠のための栄養を貯えるように、人間もお楽しみの貯えをしておきたくなるのもわかるような気がするのである。
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