ヨン様の像とおしんの像
韓国でヨン様の像を造ったはいいが、悪評紛々で、廃棄されそうというニュースには、かなり笑ってしまった。
しかし、他人事ではない。我が故郷の酒田市でも、以前似たようなことがあったのである。それは、JR 酒田駅前に設置された「おしんの像」である。
昭和 58年にスタートした NHK の連ドラ「おしん」は爆発的なヒットとなり、酒田は「おしん ゆかりの地」として、観光事業も少しは潤ったようである。私も「庄内出身」というと、判で押したように「あぁ、あの『おしん』の・・・と言われたものである。
そうこうするうち、里帰りすると酒田駅前に、「おしんの像」が建っていたのである。それは子守りをしている少女時代のおしんをかたどったものだったと記憶する。
しかし、これが酒田市民にさんざんな悪評だったのだ。「おしんはあんなにブスじゃない」というのである。
私はしげしげと眺めたわけではないので、その悪評が妥当なものであったかどうかはしらないが、少なくとも、名のある彫刻家の手によるとかいうものではなく、誰かが「適当に造っちゃった」という程度のできだったという印象はある。
そして、何ヶ月後かにその像の首の部分だけすげ替えられて、少しはマシになったというオチまで付いたのだが、その後、その「おしんの像」はいつの間にか、うやむやのうちに撤去されてしまっていたのである。そして、後で知ったのだが、その像は、山居倉庫の博物館に終の棲家を得て展示されているようなのだ。(参照)
それにしても、あんなに評判を呼んだものを、いともあっさりと表玄関の酒田駅前から撤去してしまうあたり、さすがに移り気で諦めの早い酒田の人らしいエピソードである。
そんなことがあったので、今回の「ヨン様像騒動」はあまり笑ってはいけないと思ったのだが、画像をみたら、やっぱり吹き出してしまった(参照)。「おしんの像」は、まだずっとマシのような気がする。
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