青と緑
9月 9日の当コラムで、"信号の「青」は、実際には「緑」なのだが、「青」と言い習わしている" と書いた。
しかし、よく見ると最近の信号の「青」は、一頃よりずっと「青」っぽくなっているようだ。これは例の青色発光ダイオードの普及によるものらしい。
これは、「塚口オープンページ」というサイトのエッセイ「信号の色」というページに書いてある。ついでに、このページには「昭和 5年に我国に初めて導入された信号機はアメリカ製であったこともあって色は緑、黄、赤となっていた。ところが人々がそれを青と呼んだため、昭和 22年に法的にも世間にあわせて青と表現された」とある。これは知らなかった。
そもそも、日本語でもともと「色」として認識されていたのは 大相撲の土俵の上にぶら下がる房の色に ある「赤 白 青 黒」だけだという説がある。モロコシの五行説では、それに「黄」が加わった 5色が基本である。
日本人に限らず、東洋ではもともと「緑」というものにあまり関心を払っていなかったもののようだ。ヨーロッパでは「緑の党」なんていうのがかなり支持されているらしいが、日本ではからきしである。その代わり、「青」のイメージはかなりいい。最近では英語の影響で「ブルーな気持ち」なんて言い出したが。
これって、実際の見え方によるのではないかという気がしている。普通の山は近くで見ると緑の葉の木に覆われているが、遠く離れてみると、緑はなぜか埋没してしまって、皆青く見えるではないか。「青山(せいざん)」なんていう言い方は、「まんま」なのだ。アメリカでも「ブルーマウンテン」なんていうし。
どうも、青と緑の違いについては、あまり細々としたことを言うのは無粋のようなのである。
今日は日が暮れたらクリスマスイブ。楽しいクリスマスを!
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