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2005年3月19日

"Dreamweaver" の正しい読み方

今日は重箱の隅をつつくようなことを書く。「紡(つむ)ぐ」と「織る」の違いである。この違いを明確に説明できる人が、一体どのくらいいるだろう。

最も単純明快な答え。繊維を撚り合わせて糸を作るのが「紡ぐ」。その糸を組み合わせて布を作るのが、「織る」である。

なぜこんなことを書くのかというと、昨日の「附記」の蒸し返しになるが、"Dreamweaver" の読み方という問題である。

Dreamweaver を正しく呼ぼうの会(仮)」というサイトがあり、そこに行ってみると、Dreamweaver の発売元の Macromedia 社までが、あまりの誤読の多さに耐えかねてか、「Dreamweaver の正式な読みは何ですか? 」という Q&A ページを作っていることを知ったのである。

この本家本元のページでも、Dreamweaver の公式の読み方は「ドリームウィーバー」と指摘しているわけだが、残念なことに、次のような誤った記述がある。

「Dreamweaver」は、夢の「Dream」と、糸を紡ぐ人や織工という言葉の「Weaver」を合わせたものです。

”Weaver" は確かに「織工」(織る人)ではあるが、「糸を紡ぐ人」ではない。 「紡ぐ」という動詞は、英語では "spin" であり、「紡ぐ人」は "spinner" である。”Spin" というのは、繊維を撚り合わせるとき、クルクル回すからだと思われる。

「夢を紡ぐ」というのでは、「細くて長~い夢」のようなイメージになる。やはりここは、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交差させて、いろいろな模様を織りなしていくという意味でも、「夢織り人」でなければならない。

それにしても、Macromedia Japan さん、自社の製品名の話なんだから、もっときちんと調べて書いてもらいたかった。

ちなみに「ドリームウェーバー」でググると、 3月 18日現在で、736件ヒットする。もちろんその中には "「ドリームウェーバー」 は誤読である" と指摘したページも多く含まれているが、中には大まじめに "「ドリームウェーバー」の操作法" を解説したページもある。

さらに「"Dreamweaver" の正しい読み方は『ドリームウェーバー』と『ドリームウィーバー』のどちらですか?」という質問のページまである。最近の若い子は、インターネットのやり方は知っていても、英和辞書の引き方は知らないらしい。

「ドリームウェーバー」と思っている向きは、"Dream" の読み方まできちんと整合性をとって、「ドレームウェーバー」と言うべきで、本当にそこまで徹底するならば、許してあげてもいい。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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