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2005年4月25日

PRIDE にみる日韓関係

23日の PRIDE ミドル級 GP について、昨日はレベルの高い試合が多いと書いたが、桜庭対ユン・ドンシク戦は別だ。

ユン・ドンシクは、韓国柔道界では 「無冠の帝王」 と言われていたそうだが、試合前のインタビューからして、その大言壮語が胡散臭い印象だったのである。

それほどまでの実力者が、どうしてオリンピックに一度も出場していないのかというと、「韓国では実力より学閥が重んじられるため、常に疑惑の判定に泣いた」のだそうだ。うぅむ、十分あり得ることだが、胡散臭さは払拭されないぞ。

果たして、試合はわずか 38秒でケリがついた。桜庭のフック一発で記憶が飛んでしまったらしいユン・ドンシクが、今どきの総合格闘技の試合では滅多に見られなくなった無様な亀の子状態になってしまい、ぼこぼこに殴られてレフリーストップが入ったのだった。

この日の試合の中では、ダントツにレベルの低い試合で、論評にも値しないほどだった。ユンは多少はボクシングの練習を積んではいたらしいが、いくら何でも打撃に対する対処が下手すぎる。

それに、あんなに簡単に亀の子になってしまうようでは、総合格闘技のディフェンスの「いろはのい」も知らないことを露呈してしまったではないか。なめるにもほどがある。

これでは、昨年不調を極めた桜庭復活のための「噛ませ犬」だったと思われても仕方がない。桜庭ファンにとっては「スカッとした試合」と映ったようだが、格闘技をプロレスと一緒の目で見てはいけないのである。

ところで、こんな情けない負け方をしてしまったユン選手は、国に帰ってどんな迎えられ方をするのだろうか。反日感情の高い韓国のことだけに、もしかしたらとても冷たい仕打ちを受けてしまうのではなかろうか。

元々が学閥から弾き出された存在というし、柔道界に残っても出世が見込めないからこそ、日本人主催の「素性の怪しい総合格闘技」なんぞに転出する気になったのだろうが、結果がこれでは「それ見たことか、恥さらしが」ということになって、立場がなくなってしまうかもしれない。

先日のサッカー W杯アジア予選で、バーレーン MF サルミーンの絵に描いたような見事なオウンゴールの後でも、我が家では、「あの人、国に帰ったらきっと生卵かなんかぶつけられるよ、かわいそうに」と心配していたのだが、今回はそれどころではない。

他人事ながら、かなり心配になってしまうのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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