「反米」「反日」の表と裏
韓国の民間世論調査会社の調査によると、「韓国の安全保障に最も危険な国」は「日本」との回答が昨年の 7.6%から 37.1%に急増、1位となった。(参照)
「歴史認識」の問題が、いとも簡単に「現在の脅威」にシフトしてしまった。中韓ではきっと「反日」がトレンドなのだろう。
北朝鮮を軽く上回ってトップというのも「おいおい」と言いたくなるが、昨年のトップは米国だったというのも、かなりお笑い草である。ベトナム戦争で米国と軍事行動を共にした国とも思われない。
そういえば、日本でも 60年代から70年代にかけて、「日本にとって最も危険な国」というアンケートをすると、「ソ連」とほぼ匹敵するか、時には凌駕するほどの割合で「米国」という回答が上位を占めたものだ。
冷静に考えれば、安全保障条約を結んでいる相手国が、それほどまでに脅威になるというのは荒唐無稽な話なのだが、当時盛んだった左翼勢力にとって、「米国は日本にとって脅威である」というのは、何はなくとも唱え続けなければならない命題だった。
彼らによると、「米国と安保条約を結んでいるからこそ、米国が戦争を始めたら、日本も巻き込まれる」とか、「米国はソ連、中国を攻撃する前線基地とするために、まず日本を属国化する」とかいう話だった。(まあ、ある意味、程度問題を抜きにすれば、それはその通りでもあるのだが)
憲法前文そのままに「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」軍備放棄を支持しているはずの彼らが、一方では、そんなにも「諸国民の公正と信義」に信頼していないという自己矛盾は、私にはまったくしっくりこなかった。
要するに、実際はどうあれ、政治的な建前として唱え続けなければならないフィクションというのは、どこの国でもある話なのである。
日本の民衆の約 3分の 1も、なぜか米国を「最も危険な国」としながら、米国製のテレビドラマや音楽を、さんざん楽しんでいたのだった。日のあるうちは「米帝打倒」を唱えながら、日が沈んだら米国発のロックンロールを踊っていたのは、他ならぬ日本の団塊の世代だったのである。
アジアの平和に最も貢献するのは、政治的駆け引きよりも、日本のカウンター・カルチャーだと、私は密かに思っている。
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