FD 紛失事件というアナクロ
UFJ 銀行東京本部の顧客管理部門が、融資先企業の取引先 347社の住所や売上情報などを記録したフロッピーディスク 1枚を紛失したと発表した。(参照)
どうも誤って捨てた可能性が高いようだが、今どき、FD で情報をやりとりする形態がまだ残っていたことに驚いた。
ここ 2~3年の内にパソコンを使い始めた若い人たちには、FD に触れたこともないという人だって多いだろう。それほど、FD は過去のものになりつつある。
私が最後に FD を使ったのはいつのことだったろう。少なくとも、この 2年ぐらいは使ったことがない。そもそも、私が今使っているデスクトップとモバイルノートは、両方とも FD を挿入するドライブが付いていない。
確かに、最近になってからも FD で情報を渡したがる人もいないではない。そんな場合、私は「できればメールに添付して送ってもらえませんか」と、やんわり言うことにしている。
滅多にないことだが、インターネット対応していない場合は、いつも持っているスティックタイプの USB メモリに入れてもらう。さすがに、USB の使えないマシンは、最近はみられなくなった。
私がなるべく FD を介した情報のやりとりを避けたいと思っているのは、そもそも、FD というものをあまり信頼していないからである。このメディアは、物理的に案外簡単に壊れる。壊れないまでも、なぜか情報が読み出せない場合もある。
以前、NEC のPC9800シリーズのマシンで記録した FD は、DOS-V では読めないという不都合があった。Windows 95 が普及し始めた頃は、従来の MS-DOS でフォーマットした FD が読めないという、訳の分からないケースも相次いだ。そんなこんなで、私は FD に嫌気がさしてしまったのである。
それだけに、FD に取引先情報を記録して渡すなどということが、ずいぶんアナクロのような印象を受けてしまったわけだ。ブロードバンドの世の中だから、FD 1枚に入るぐらいのファイルなら、メールに添付しても送受信に大して時間はかからないのに。
セキュリティの観点からしても、FD という形で放り出しておくのでは、危なくてしょうがないだろう。
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