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2005年4月14日

入国審査でのちょっとしたウソ

アイスランドへの留学で、入国の際に研修会社の示唆の通り、入国目的を「観光」と答えたところ、ウソがばれて入国できなかったという人がいた。(参照

ビジネス目的のパッケージ・ツァーでも、添乗員は 「"観光" と答える方が、面倒がありません」などと言うことが多い。

確かに、入国審査の際に "What's the purpose?" (目的は?)と聞かれて "On business."(お仕事よ)と答えると、どんな仕事かとか、いろいろ根掘り葉掘り聞かれることが多い。だから、添乗員は "Sightseeing." (観光よ)と答えることを勧めるのだろう。

ところが、私は自慢じゃないが、純粋な観光目的で海外旅行をしたことが一度もない。これまでの海外旅行は、すべて「海外出張」である。そして、すべてのケースで一応きちんと  "On business and some sightseeing." (お仕事と、観光も少しね)と答えてきた。

すると、向こうは必ず 「どんな仕事か?」と訊ねてくる。こちらは、例えば次のように答える。

「あるトレードフェア (業界向け展示会)を訪問する」
「どんなトレードフェアか?」
「○×○×というフェアである」
「それは、一体何か?」
「話せば長くなるが、要するに、×○×○関連のフェアである」

これで、ほぼ確実に OK である。これ以上、根掘り葉掘り聞かれることは、まずない。

「話せば長くなるが」 (Oh, it would be a long story, but...)  というのは、ある時、ふと口をついて出たのだが、思いのほか効き目があったようで、使いでがある。「俺はそっち方面のプロで、その気になれば何時間でもしゃべれるけど、要するに・・・」 という感じで、決してでたらめではないんだよと印象づけることができるようだ。

多分、入国審査で大切なのは、もっともらしさである。おどおどしたり、不自然に硬直したりすれば、怪しまれるに決まっている。

私は個人的には、仕事ならきちんと "On business" と答える方がいいと思っている。"Sightseeing" と答え、"Any other purposes?" (他に目的は?) なんてたたみかけられて、ドギマギするよりはずっといいし、まともに受け答えしさえすれば、そんなに時間がかかるものでもない。

それに、例えばアタッシュケースなんかぶら下げて "Sightseeing" なんて答えたら、かえって不信感を抱かれるだろう(私はアタッシュケースなんか持たないけれど)。

冒頭に紹介した青年の場合も、いかにもそうは見えない雰囲気で、「観光目的」と答えてしまったのではあるまいか。

何でもかんでも 「観光」 と答えておけば面倒がないというのは、日本人の英語力をみくびった指導だろうと思う。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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