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2005年6月19日

猫のしつけが良すぎると

近頃、妻がちょっとガーデニングに凝っている。元々、マーロウやロケット、タイムなどのハーブを庭に植えていたのだが、そのバリエーションを増やそうと試みているようだ。

最近始めたのが、カモミール。これはプランターで発芽させ、ある程度伸びてから、地面に移植するのだそうだ。

昨日の朝、出がけに何気なく庭に目をやると、我が家の猫がそのプランターに入り込んで、しゃがんでいる。我が家には、年長の白猫と年少の黒猫の 2匹いるのだが、黒猫の方である。

その黒猫が、プランターにしゃがんで、なにやら遠くを見るまなざしになっている。

「むむ、ヤバイ!」

そう思う間もなく、黒猫は放尿を終えたらしく、スッキリした表情で腰を上げると、やおらプランターの中の土をババババっと掘り返し始めた。

我が家の猫は、2匹ともトイレのしつけはしっかりとしてある。廊下の隅に置かれた箱形の猫トイレに、きっちりと用足しをするのである。猫トイレの中には防臭加工を施した「猫砂」が入れてあって、用足しをした後は、自らの排泄したものにババババっと砂をかけて隠すのだ。

「猫ばば」という言葉はここから来たのである。といっても、「ババババっ」と砂をかけるからではない。「ばば」というのは、ウンコのことで、猫は自分の排泄したものに砂をかぶせて知らん顔を決め込むのである。

どうやら、我が家の猫はしつけが良すぎたようだ。庭に出てまで、砂の入った箱を見るとトイレと思ってしまう。すると、自然にそこで用足しをしたくなる。条件反射とは恐ろしいものである。

今回の場合はウンコではなく、オシッコだったのが、不幸中の幸いであった。ちょっとぐらいのオシッコなら目をつむってやってもいい。しかし、オシッコごときで「ババババっ」と土をほっくり返すのだけは、どうみても余計な行為なのである。

しかし、妻もさるものである。決して諦めなかった。プランターの中の土を新しくし、カモミールの種をまき直し、そしてそのプランターに新聞紙で蓋をしてしまったのである。発芽したらその新聞紙を取るのだそうだ。

あまつさえ、庭のあちこちでハーブが芽を出しかけたところには、割り箸をびっしりと立てて、猫が入り込めないようにした。芽がある程度大きくなったら、その割り箸を取るのだそうだ。なるほど、頭は生きているうちに使うものだ。

というわけで、しつけの良すぎるペットとハーブの両立は、かなり大変な作業なのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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