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2005年8月19日

中国人の大声

マナーの悪さ目立つ中国人観光客 大声で話すと苦情も」 という記事が見つかった。マナーについては、高度成長期を経たあたりに日本人も散々言われたことで、責めても仕方がない。そのうち、少しは改まるだろう。

しかし彼らの「大声」というのはものすごいもので、確かに圧倒的迫力だ。

これは「中華レストランの喧騒の 本当の意味」のタイトルで、以前に書いたことがあるので、焼き直しになるが、もう 3年近くも前のことなので、改めて書いてみよう。

私は中国本土には一度も行ったことがないが、返還前の香港には何度も出張した経験がある。その経験の中で強く印象付けられているのが、香港のレストランのすさまじいまでの喧噪だ。

香港人というのは、ほとんど「ウチメシ」を食わない。ほぼ 100%近く外食で済ます人たちである。そして、彼らが勤め帰りに連れ立って夕食を食べに行くレストランというのは、さすがに間違いなく安くて美味いのである。

ただ、安くて美味いだけならありがたいのだが、最大の難点は頭が痛くなるほどの喧噪に堪えなければならないということだ。それはもう、レストランのドアを開けた途端に、中から「ウワォーオン!!」という圧倒的な音の固まりが押し寄せてくるという感覚だ。

この「大声で話す」というのは、マナーの視点だけでは論じきれないらしい。長い戦乱の歴史を経験した民族の、自己保身の知恵だという説がある。

昔から中国では、周囲に話し声が聞こえないように小声で話をしていると、それだけで自分に不利になるらしい。悪だくみをしている危険分子のように思われるのだ。現代ならば、さしずめ共産党批判でもしているのかと思われてしまうのだろう。

だから、自分の身の安全を図るためには、「私は、妙な不平不満は抱いてませんよ。誰に聞かれてもいいようなことしか考えてませんよ」ということをアピールしなければならない。他愛もない話を、周囲に聞こえるように大声で話す必要があるのだ。

中国人の夫婦喧嘩というのは、壮絶なものであるらしい。とにかく「お前は、あんたは、これこれこれだけのひどいことをした!」と、敢えて近所中に、はたまた通行人にまで聞こえるように、大声でわめき立てる。そうして自分の味方を増やすのだ。

ここが重要なところである。中国人というのは、A という人物に向かって直接話しているように見せて、実は、第三者の B に対して何かをアピールしようとしていることがあるというのである。何事も文字通りには受け取れない。

東京外国語大学名誉教授の岡田英弘氏は、中国人の行動原理には 「指桑罵槐」(しそうばかい)ということがあると指摘している。本当の目的は槐(えんじゅ)という別の木を罵ることにあるのだが、表面的には桑の木を指してイチャモンをつけているように見せるのだ。

先だっての「反日デモ」なども、それを計画・煽動した一派は、「日本に向かって」抗議をするという、文句の付けようのない行動をしているように見せて、本当は中国政権内部の揺さぶりを狙っていたというのは、既にあちこちで指摘されている。要するに、「反日」の仮面を付けた内部抗争である。

中国人の大声から、ちょっと別の方の話になってしまった。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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コメント

面白い!です。
以前一緒に仕事をしていた中国人、日本のオフィスに出張してきて本国と電話で話す際には、オフィス中に轟く大声で叫んでましたっけ。こちらは誰も中国語判らないのにねえ・・・。

投稿: ななし | 2006年10月22日 21:44

ななし さん:

笑えますね。
習慣というのは、合理的な要素では改まらないもののようです。

投稿: tak | 2006年10月23日 00:09

そうですね。
体に染み付いちゃったら発祥なんて関係ないですからね。

投稿: ななし | 2006年10月23日 00:57

とっても面白い視点ですね!!


投稿: 朱鷺子 | 2010年10月23日 10:45

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