ジョージ 対 カトリーナ
カトリーナによる大被害にあったニューオーリンズの現状を伝えるニュースをみると、悲惨な状況にある貧困層のほとんどが黒人だ。
映像をみると、世界で最も富める国、米国のこととは思われない。アフリカかどこかの難民キャンプのようだ。彼らが皆、訛りの強い英語を話すので、米国とわかるだけだ。
やりきれない思いがする。
中間層以上の白人は、皆、いち早く避難してしまったのだろう。どこか、別荘にでも行ってしまったのかもしれない。それは、市当局の避難指示に素直に従っただけである。ごく当然のことだ。悪いことでもなんでもない。
逆に、今、市の中心部で悲惨な目に遭っている貧困層は、市の避難指示に従わなかったのである。自業自得という言い方もできる。
ただ、彼らが市の避難指示を正しく受け止め、正しく理解できるような教育を受けていなかったというのも事実だろう。さらに、仮に正しく理解できたとしても、速やかに脱出できる移動手段を持っていなかったということも、考慮しなければならない。
大きな被害が出てしまってから、大型バスで他地域への移動を開始しているようだが、被害が出る前に、こうした移動補助が講じられなかったのだろうか。
しかし、後になってそう言うのは楽だが、実際は、台風が来る前にこうしたバスを出したとしても、貧困層の住民が素直に移動に応じたかどうかも疑問である。多分、応じない者が多かっただろうと思う。
個別にみれば、台風への対応の遅れ、いい加減さ、大局的に見れば、今回とても極端な形で露呈してしまった貧富の差の増大。こうした問題は、とても構造的なものである。この構造を固定させてしまったブッシュ政権への批判は強まることだろう。
しかし、ジョージ・ブッシュは、あと 3年半も大統領であり続けるのである。昨年秋に、たった 2%の得票率の違いで大統領になってしまったテキサスのおっさんが、レイムダックになるまでに、まだ 3年近くあるのだ。
ジョージ・ブッシュと仲良しの小泉さんは、来年 9月に総裁任期が来たら辞めると言っている。その後に誰が首相になるか知れないが、2年間はジョージ・ブッシュと付き合わなければならないのだ。気の毒に。
現代社会の 3年は速い。しかし、速いからこそ、この 3年間の実質は長いのである。
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