ぶっ飛んだお天気キャスター
森田正光さんなんて全然お呼びじゃないほど、ぶっ飛んだお天気キャスターがアメリカにいるようだ。その名は、スコット・スティーブンス。見た目は、アイダホの田舎町をドサ廻りしていそうな、二流のプロレスラー。
このお兄さん、「カトリーナはヤクザの仕業」と発言して、注目を集めている。(参照)
Sankei Web は以下のように報じている。
アイダホ州のテレビ局KPVIのキャスター、スコット・スティーブンス氏は、カトリーナについて、「雲の形状から自然に発生したものではない」と断定。先物取引でボロもうけしたヤクザが、ハリケーンや台風を人工的につくり出すため一九七六年に開発されたロシア製機器を購入、米国による原爆投下への報復措置
として発生させた−と話した。
とまあ、こういうことで、なかなかファンタスティックなお天気キャスターさんである。"Weather Wars" と名付けられたこの人のサイトをみると、そのファンタスティックさは想像以上なのである。
例えば "Katrina" に関しては、ブッシュ大統領が被害地を視察して、「メキシコ湾岸はまるで、想像できる最悪の兵器によって破壊されたかのようだ」と発言したのを受けて、それはまさに「兵器」であったのだと断言している。
そのほかにも、アイダホ地方の雲の様子を撮影した画像に、「EM光線を探査する飛行機が何機も見える」とか(どうみても、飛行機なんて見えないんだが)、「大気量と重力波、そして人の手で作られた雲の幾何学模様」なんて、かなりシュールな解説を付けている。
このお兄さんが、カトリーナは兵器によるものとラジオで発言して、全米の注目を浴びてしまったのだが、日本の産経新聞も、便乗的にちょっと注目してしまって、電話インタビューしちゃったらしい。このあたり、朝日じゃ絶対にやらないことで、産経の面目躍如だ。
そのインタビューでスコットは、「多くの国や組織が、超音波を利用してハリケーンや台風を人工的につくる最新機器を隠し持っていると確信している。『カトリーナ』の場合、日本のヤクザが起こした可能性が最も高い」と、大真面目に話したというのである。
彼のウェブサイトの "Katrina" のページには、"yakuza" の「ヤ」の字もないのに、日本の新聞社の取材だというので、急に「ヤクザの仕業」にしてしまうあたり、かなりサービス精神旺盛で、アドリブも利く人間のようだ。決してお馬鹿じゃない。
このようなお天気キャスターが、ローカル局とはいえ活躍できるというのは、よく言えば米国の間口の広さであり、悪く言えば、米国中西部のオッサンたちの「民度」の問題である。
ちなみに、lecca-lecca さんからのトラックバックのおかげで、この Weather Wars の日本語翻訳サイトまで見つかった。本日午前 10時現在は、"Katrina" に関する記事は、まだ翻訳されていないようだ。
よほど退屈な時は、覗いてみて、妄想をたくましくするのもいいかもしれない。
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