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2005年10月10日

会議というのは眠いもの

国会中継の様子を見ると、確かに居眠りをしている議員が少なくない。それを見て、鬼の首でも取ったように非難する人がいる。

しかし、それは会議というものを知らない人である。会議は眠くなるものなのだ。1時間や 2時間の会議で眠いのだもの、数時間ぶっ通しの国会は、さぞかし眠いだろう。

私にしても、当事者としてよほど密接に運営に関わっていたり、議事録を録る担当者だったりしたら話は別だが、ただ単に員数合わせで出席したりした会議では、1分たりとも眠らないということは、まずない。

会議の眠さを知るものとして、ほとんど筋書きのできたフツーの国会なんぞでは、眠るなという方が無理だということを、私は心から理解できる。

むしろ、60歳や 70歳、あるいは 80歳をも過ぎた老体で、リクライニング機能もない(ように見える)旧式の座席に閉じこめられて、よくもまあ何時間も辛抱できるものだと、ほとほと感心している。

だから、代議士が多少居眠りをしていたところで、それをして責める気には到底なれない。彼らが眠らずにいたからといって、国会審議が大きく変わるわけではないし、むしろ寝るのを無理に我慢していては、ご老体に障る。

ただ、代議士というのは会議のプロなのだから、もう少し上手に居眠りしてもらいたいという気はする。

私なんぞは、会議で眠る名人である。いかにも資料に目を通しているようなそぶりで、すっと眠る。そして、決して熟睡はしない。

人は熟睡しかけた瞬間、往々にして頭が「ガクッ」となり、それを越すと、いかにも力の抜けた俯きっぱなしになって、見た目にも「ぐっすり」 状態がバレバレになる。

代議士のセンセイ方には、せいぜい見物人を意識して、常に周囲に警戒を怠らない野生の草食動物の眠りに近い居眠りを、できることなら心がけていただきたいと思うのである。

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