盗作騒動の顛末
一昨日の一撃で触れた、当サイトのコンテンツが「牧師」さんにパクられてしまった事件の顛末は、意外な展開で幕を閉じた。
当初は、先方の 10月 1日のエントリー だけが、「魔が差した」結果だと思っていたのだが、改めて検証すると、なんと、他のほとんどの記事も見事にパクリだったのだ。
私の 20日の記事が掲載されると、その日の朝から、先方には 1分に 1回以上のアクセスが殺到したことを確認している。楽天のブログは、右上のアクセスカウンターをクリックすると、部外者でもアクセス状況がわかるという、余計なお世話的機能があるのだ。
この記事で、私は、「附記」として次のように触れておいた。
くれぐれも、先方のブログに余計な書き込みをしないように希望する。先方はきちんとした信仰を持つ方なので、必ずやまともな対応をしてくれるはずと期待している。
これは、先方の他の記事を読んでみると、かなり敬虔なクリスチャンのように思われ、それでもたまには「魔が差す」こともあるだろうと、穏便に対処したかったためである。この時点では、「敬虔なクリスチャンらしい記事」まで、ほとんどパクリに基づいていたとは、思いもよらなかったのだ。
私の希望通り、先方のブログには悪意のあるコメント書き込みは 1件もなく、僅かに「汝盗むなかれ」というモーゼの十戒からとった、短くさりげないコメントが一つ付けられただけだった。当サイトの読者の良識ある態度は、讃嘆に値すると思う。感謝するばかりである。
私としては 20日未明の段階で、この「牧師」さんのブログの該当エントリーに警告の意味でのトラックバックを貼り、当人でなければわからない、かなり遠回しのコメントを書き込んでおいた。
先方の 16日時点の日記書き込みでは、「同志たち」と地震に襲われたパキスタンに旅立つため、しばらく日記更新はできないとのことだった。そこで私としては、彼が帰国してからなんらかの誠意ある反応があるだろうと、のんびり待つ気でいたのである。
ところが、21日になり、Rtmr さんの指摘 で、この「牧師」さんが「パクリの常習犯」だったことがわかり、唖然としてしまった。
Rtmr さんが試しに Google で検索してみると、この「牧師」さんの少なくとも今月のエントリーはすべて、他サイトの「ほとんど丸写し」だと判明したのだ。私が調べたところ、9月のエントリーもほとんど同様だった。
そこで私は残念ながら、「先方はきちんとした信仰を持つ方なので、必ずやまともな対応をしてくれるはずと期待している」の部分に、 del タグで「取消線」を入れた。
「くれぐれも、先方のブログに余計な書き込みをしないように希望する」という部分にまで取消線を入れなかったのは、彼のブログを読んで、それなりに心の平安を得ている読者もいるようなので、「祭り」状態にだけはしたくなかったのである。
この願いは、前述のように、最後まで叶えられた。ありがたいことである。
そうこうしているうちに、21日の昼前後に、急に先方の私のコンテンツをパクった記事は削除され、最新エントリーとして、同じ文面のお詫びの言葉が、どういうわけか 4日分ほど連続で掲載されていた。以下は、そのお詫びの言葉の一部の引用である。
その中に、とても良い内容の童話のお話がありましたので、童話のお話内容を引用させて頂き、掲載をさせて頂きました。
「内容を引用させて頂き」 というのは、こうしたケースの言い訳の常套句だが、あれを「引用」と言ったら、世の中に「盗作」と呼べるものはなくなるとだけ言っておこう。
そこで、私は「ほかにも削除すべきものが多数あるとお見受けします」と、短いコメントを書き込んでおいた。すると、そのほぼ 1時間後には、先方のサイト自体が閉鎖されていることが確認された。
この「牧師」さんの日記には、パキスタンから帰国したとの報告もなかったのだが、不便な旅先で、かくも頻繁にインターネットにアクセスしていたのだろうか。
ことの顛末は、20日の「一撃」の「追記」としても、簡単に報告しておいたが、先方のサイトがなくなったことで、「祭り」状態になるのを危惧する必要もなくなったので、ここに安心して別ログとして報告している次第である。
ちなみに、これまで伏せておいた「牧師」さんのハンドルは、 「2004トモクルーズ」という、聖職者にしてはちょっとくだけたものだった。件のサイトは消えているが、これをキーワードにググってみれば、しばらくの間はキャッシュで見ることができるだろう。
彼のパクリに関しては、前述の「追記」に少し具体的に紹介させて頂いた。これも Google のキャッシュでしばらくは読める。もし読者の中に、これらのパクリの被害者がいたりしたら、さぞびっくりだろう。
結果として、一つのサイトを閉鎖に追い込んでしまったわけで、私としても後味の悪さが残るのだが、彼が十戒のうちの 8番目、「盗むなかれ」の戒律をこれ以上犯さざらんがためのアシストができたのだと、前向きに考ることにしよう。これも、神の栄光現れんがためだ。
彼が改めて自分の言葉で神の栄光を語り始める日が来ることを、祈るばかりである。
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コメント
ま、良かったんじゃないでしょうか。妙な中傷合戦にならずに済んで。
投稿: Reiko Kato | 2005年10月22日 02:11
Reiko Kato さん、コメント、どうも。
>ま、良かったんじゃないでしょうか。妙な中傷合戦にならずに済んで。
中傷合戦には、なりようがなかったかもしれません。あまりにも多勢に無勢すぎて。
(パクられたサイトの管理人は、少なく見ても 50人以上、下手すると 3ケタになると思いますよ。よく今まで気付かれずにいたものだ)
寄ってたかって叩きのめすということには、したくなかったので、よかったです。
投稿: tak | 2005年10月22日 10:55