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2005年10月 1日

大物論

昨日の記事への反響で小さなな胸を痛めていたら、階下で妻と次女が、折しも細木数子ネタで盛り上がっているのが聞こえてきた。

テレビで長井秀和が、「自分が大物かどうか知りたければ、細木数子に占ってもらえばいい。誉められたら大物、けなされたら小物。間違いない!」 と言ってたそうだ。なるほど。

というか、そういうのって、日本語では 「強きを助け、弱きを挫く」 というんではないか。細木数子センセイ、確かに、「大物」 を敏感に察知して取り入るのはうまそうだ。彼女の経歴がそれを見事に証明しているか。

さらに、次女の細木ネタは続く。

レイザーラモン HG が細木数子に占ってもらったとき、細木センセイ、大股広げてふんぞり返って座る彼の姿にぶち切れて、「それが人に話を聞く態度か」 と怒ってしまったそうだ。ということは、レイザーラモン、図体は大きいけれど、実は小モノ (ここでカタカナにしたのは、深い意味はない) だったのか。

しかし、大股開いてムチャクチャするのがレイザーラモンたるものの芸風だもの。基本的にフィクションで成り立つテレビに出ている以上、それを怒ってもしかたがなかろう。芸風を離れてマジに話をしたかったら、テレビカメラのないところでサシで話すしかない。

しかし、テレビカメラの前ということをしっかりとわきまえていながら、そこでことさらに怒ってみせるのもまた、細木数子センセイの芸風である。つまり、芸風と芸風のせめぎ合いだが、細木サイドが限りなく素に近いだけ、迫力にも見え、あるいは無粋とも映る。

そもそも、細木数子センセイの前で自分の芸風を貫き通しただけ、実はレーザーラモン、案外大モノ (このカタカナにも、深い意味はない) だったりするかもしれない。細木センセイ、単に彼の大モノぶりが理解できなかっただけという可能性もある。

いや、本当のところは、細木センセイ、べつに大物を見分ける眼力があるわけではなく、単に好きずきで判断していて、たまたま、彼女の好みが 「大物風味」 を漂わす人物であるというだけのことなのかもしれない。

いやいや、もっと掘り下げれば、「大物」 の定義そのものを問題にしなければならないだろう。"「大物」 の新しい定義 = 基本的にはイケメンで、その上ちょっと世慣れて如才なく、オバサンをヨイショすることに長けた人物" とかね。

そして、 「イケメン」 という条件は、財力の多寡によって大幅に緩和されることもある。やれやれ、「大物」 のコンセプトって、かなり予定調和的なものなのかもしれない。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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コメント

初めまして、初めて見ました。
自分を大物と思う人ほどそれほどでない。と昔から言うように、占いをよくはずす[柔道の谷選手の金メダル、両松井選手の評価など]細木さんも、それゆえに悲しみにあふれてかわいいものです。
[大物]の評価は他人の誤解、その誤解に気が付かないようになったら唯かわいいだけです。

投稿: 心象仙人 | 2005年10月 1日 00:55

亡夫は暴力団幹部だったとか、色仕掛けで?右翼思想家を籠絡したなどいう悪評がありますね。
キックボクサーを「可愛がったり」、ホストクラブで一晩に何百万円も豪遊するというこの「説教芸人」をセンセイと持ち上げる人間も多い。
徳光なんて、得意のヨイショでコバンザメになっていますね。

火星人・水星人なんて、真面目?に説教しているのを見て、腹を抱えて笑わせてもらっています。

ただ、冥王星の外側に新しい太陽系の惑星が最近発見されましたが、この星はどうなるの?細木「センセイ」?

投稿: alex | 2005年10月 1日 02:24

心象仙人 さん、ようこそ。

>[大物]の評価は他人の誤解、その誤解に気が付かないようになったら唯かわいいだけです。

この部分、浅学非才にしてよくわからないので、よろしければ、解説してください。

alex さん、

>ただ、冥王星の外側に新しい太陽系の惑星が最近発見されましたが、この星はどうなるの?細木「センセイ」?

そういうツッコミすると、細木センセイ、確実にわけのわからない怒り方しますよ ^^;)

投稿: tak | 2005年10月 1日 22:59

難しい理論など私にはありません。
唯物事を判断するとき、人はつい学問や財産社会的地位に目がくらんだりします。人の顔色、言葉の強さと大きさ、人の持っているものに自分の感情をかき回されてしまう。
人に上下も大小もないことをつい忘れてしまって妄想の世界に入ってしまう。
私の知っていることは人は人でしかないということだけです。

投稿: 心象仙人 | 2005年10月 2日 23:15

心象仙人さん、

お答え、どうもありがとうございました。

"[大物]の評価は他人の誤解" というのは、そういう意味でおっしゃったんですね。

大物だの小物だのという評価は、所詮は誤解に基づいていると・・・。
なるほど。世の中にはいろんな誤解があるようですね。

投稿: tak | 2005年10月 3日 16:33

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