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2005年11月 1日

ウォームビズの成否を占う

もう 11月。古い言い方では 「霜月」 で、いかにも寒そうだが、旧暦でいえばまだ 9月(長月)30日で、明日からようやく 10月(神無月)になる。急に冷え込んできた気がするが、本格的な寒さは、まだまだ先だ。

今日は 11月 7日の立冬を前に、「ウォームビズ」の成否を占ってみよう。

この夏、「クールビズ」はヒットして、アパレル業界でも多少は潤ったようだが、これ、本来の「省エネ」を実現するためというよりは、別の要素が大きい気がする。それは、「クールビズ」を大義名分に、男たちがネクタイの束縛から解放されたということだ。

それで今度は「ウォームビズ」である。こんなもん、成功するだろうか。なにしろ、ネクタイ着用に逆戻りなのである。積極的な開放感がないではないか。いっそ、冬でもネクタイしなくてもいい提案にしてくれ。

何しろ、近頃の都会の冬は、それほど寒くない。それどころか、場合によっては「暑い」のである。朝夕の通勤ラッシュに乗り合わせてみるがいい。ただでさえ人いきれでむんむんしているのに、座席の下からは暖房の熱気がこれでもかというように迫ってくる。

窓ガラスは外気との温度差で曇り、満員の乗客は額と鼻の頭に玉の汗をかきながらふうふう言っているのが、都会の朝夕の通勤風景である。電車の中は、夏が寒いほどで、冬になると、逆に暑苦しくてたまらなくなるのだ。

こんな時に、「ウォームビズ」なんかで、暖かい下着にウールのベストを着て、その上にコートなんか重ねてみるがいい。会社に着くまでに大汗かいて消耗してしまう。ただでさえ、オジさんたちは暑がりの汗っかきなのだ。

もしかして需要があるとすれば、レディスの「ウォームビズ」である。冬でも厚ぼったくならないために、保温性のある機能性肌着かなんかは売れるかもしれない。さらに夏のオフィスの過剰冷房対策に、年間通して需要があったりするかもしれないではないか。

「ウォームビズ」が大ヒットするとしたら、石油価格という要因が考えられる。石油高騰で暖房コストが大幅に上がったりしたら、どこもかしこも暖房設定温度を下げる。そうなったら、オジさんもネーチャンも関わりなく、皆「ウォームビズ」に走るだろう。

ただ、これって、実は本末転倒である。本来は CO2 削減のために「ウォームビズ」を促進するはずだったのだが、結果的には、背に腹は代えられないということで、暖かい服を着ざるを得ないということになるかもしれないのだ。

でもまあ、それならそれで OK と言っておこう。通勤電車でサウナ状態を我慢しなくて済む方がありがたい。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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