庄内柿のパラドックス
毎年この季節になると、庄内柿が家の中にあふれる。ところが、この柿は食べ頃がとても短く、放っておくと、グニャグニャになってしまう。だから、さっさと食べなければならない。
だが近頃は、どの家でも子どもはあまり柿を食べたがらない。それで、一家の主は毎日 5〜6個ほどの「柿責め」に遭うのである。
庄内柿については、mago さんの「まったり田舎暮らし」というブログできっちりと説明されているので、ご覧いただきたい (参照)。
何しろ、庄内柿というのは不思議な果物である。買ってきた覚えもないのに、なぜか家の中の至る所に柿が鎮座ましますのだ。
いどさんの「庄内弁な日々」というブログでもひとしきり話題になっている(参照) が、そこでも「買わなくても、向こうから来てくれる庄内柿」なんて、コメントに書かれている。
とくに農家でなくても、庭に柿の木があれば、自然に家の中は柿だらけになる。そうでなくても、大抵は頼んだ覚えもないのに、親戚や知り合いから、食いきれないほどの量が送られてくる。
さらにもらいすぎて処理に困った隣近所の家が、半ば強制的に押しつけてくる。その上、コンビニなんかで「ご自由にお持ち下さい」なんて、どっさり盛ってあったりすることまであるらしい。世の中に豊富にありすぎて、庄内ローカルでは値が付かないのだ。
我が家でも先日実家から送ってもらった庄内柿のうち、半分以上を隣近所や知り合いに配り、残ったのをようやく食い終わったと思ったら、先週帰郷した際に、実家の 2軒先の奥さんから、またどっさり押しつけられた。
庄内柿というのは基本的に渋柿で、焼酎につけて渋抜きをする。これを庄内では「さわす」という。さわす期間は大体 1週間で、それを過ぎると、今度は加速度的に熟してしまい、あっという間にグニャグニャのゼリー状になってしまう。
世の中には、そのゼリー状になったものの方を好むという変わり者もいるのだが、大抵の者には、そうならないうちの方がおいしい。だから庄内柿の賞味期間というのはとても短く、一気呵成に食わなければならない。
庄内人というのは、大抵は柿好きである。しかしいくら柿好きでも、毎日毎日 5個も 6個も押しつけられては食傷してしまう。毎年食傷するくせに、それでも季節になると、庄内柿が恋しくなるというパラドックスが現出する。不思議な果物である。
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