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2006年1月 9日

寒波が一休みというが

日本海側の雪は、ようやくピークを越したと伝えられる。先月から 1か月近くもガンガンに雪を降らせ続けた超強力寒波も、ようやく少し息切れしてくれるようだ。

自衛隊員の知り合いに聞いたら、今年はかの「三八豪雪 (昭和 38年 1月の豪雪)」以来の体制で臨んでいるらしい。

昭和 38年といえば、東京オリンピックの前年で、私は小学校 5年生だった。当時は大抵、今よりずっと雪が降って、私の田舎の酒田市でも、3月になるまでは根雪にすっぽりと埋まっていた。

その中でも、確かに大変な大雪の降った記憶がある。当時はまともな防寒靴もなかったから、ゴム長で通学していたが、そのゴム長の口から雪がどんどん入ってきて、中がグッポングッポンになった記憶がありありと蘇る。冷たかったなあ。それでも、しまいにゃ裸足になって、雪の中を走り回っていた。

あまりの豪雪で、自衛隊が火炎放射器で雪を溶かす作戦に出たと聞き、「それはすごい!」と期待したが、やってみたらほとんど効果がなかったというニュースが流れて、ガックリと気が抜けたのも、ありありと覚えている。やはり自然の猛威というのは、簡単に立ち向かえるものではない。

その次に有名なのが、「五六豪雪 (昭和 56年の豪雪)」だ。この時は、私は東京に住んでいて、妻が長女を身ごもっていたので、正月も大事をとって里帰りしなかったような記憶がある。父が電話で「もう雪の捨て場所がない」と嘆いていたのを覚えている。

近くの国道 7号線で、車が何百台も雪に埋まって立ち往生し、近くの人がボランティアで大量の炊き出しを振る舞って命を救ったという美談が生まれたのも、この年だったはずだ。庄内人は、人が困ってるとほっとけない人たちなのだ。

今回の大雪は、この過去 2回の「豪雪」の記録を凌いでいる。積雪というのは、積もれば積もるほど圧縮されて、高さはあまり稼げなくなるから、積雪量が過去の記録を上回っているというのは、数字以上にどえらいことなのだ。

私の田舎は、積雪量はそれほど大したことがないが、何しろ、あの羽越線特急をひっくり返したほどの強風による地吹雪が名物だ。寒波がこれ以上続いたら、いくら何でも田舎の父母が心配になるところだった。

先月中頃、実家の引っ越しをなんとかできたというのも、こんな豪雪の年にしたら、奇跡みたいなもんである。

この寒波の一休みが、できるだけ長く続いて、そのうちになし崩し的に春になってもらいたいものだ。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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