米国の米国による米国のための・・・
日本中が、「アナハイムの悲劇」 に怒っているようだ。野球を知らない妻までが、「ちょっと、ひどすぎるわよね」と憤慨している。
しかし、「そりゃ、米国の米国による米国のための大会だもの。そのくらい、十分『あり』だろうと、初めから思ってたよ」と、私は、野球に関しては、かなり冷たく突き放す人である。
ぶちこわしのようなことを言ってしまって、恐縮だが、スポーツの世界の裏側なんて、結局はどろどろした世界である。あまり幻想を抱かない方がいい。
4年前の日韓ワールドカップ、韓国対イタリア戦でどんなことが起きたか、思い出してみるがいい。ましてや、WBC の 2次リーグから先は、すべて米国で行われるのだ。アウェイもホームも、「第三国の審判」も、「何のこっちゃ?」という世界なのだ。
元々、この ワールド・ベースボール・クラシックという大会、ずいぶん虫のいいお話なのである。初めから「公正」というものがあろうとは思っていなかった。というか、何しろ興味がない。WBC という名称自体、つい最近までボクシングのお話かと思っていた。
だから、サッカーでは少しばかり腹が立ったが、今回はしらけている。
要するに、米国がベビーフェイスで、メジャーリーグに多くの選手を輩出している中南米が準ベビーフェイス、そして、アジアの国(つまり、日本と韓国)は、ヒール(悪役)という役回りなのだから、あまりきれい事を期待してはいけない。
しかし、見ようによっては、米国はあまりにも早く「奥の手」を使うという失策をしでかしてしまったことになるかもしれない。それに、日本は米国全体に「貸し」を作ったことになるから、第 2戦以後は、あまりひどい判定は受けずに済むだろう。
元々、米国戦は「1敗」と計算していたのだろうから、同じ負けるなら、貸しを作った形で負けた方がいい。あと 2戦を有利に戦えるとすれば、決勝トーナメントに進出する可能性は、逆に高まったといえる。
【同日 朝 追記】
上のテキストは、日付の変わるか変わらないかのうちに書いたものだが、朝起きてニュースをみたら、なんと、米国が韓国にボロ負けしていた。
野球に限らず、スポーツというのは微妙にメンタルな部分の影響力が大きいから、米国の選手、同じアジアの国相手とあって、ちょっと手足がしびれてしまっていたのかな?
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コメント
大変ご無沙汰しております、K.Jです。
くだんの件についてラジオのコメンテイターが「今後の外交カードにすればよいでしょう」と言ってました。
米国メディアが批判的というのは、あっちの人も後味が悪いってことなのでしょうね。
投稿: K.J Tyler | 2006年3月15日 21:37
K.J Tyler さん:
お久しぶりです。
>「今後の外交カードにすればよいでしょう」と言ってました。
毒蝮三太夫氏は、「また真珠湾攻撃しちゃうぞ」 と言ってました。(スゴイですね)
>米国メディアが批判的というのは、あっちの人も後味が悪いってことなのでしょうね。
まだ、頭の具合が健康な人が少なくないということで、そのあたりは救われる気がします。
投稿: tak | 2006年3月15日 22:53