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2006年5月25日

まだ「梅雨」じゃないらしい

数年前までは、「今年の天気はおかしいね」が決まり文句だったが、最近では「この頃の天気はおかしいね」に変わってきた。天気のおかしいのは、今や毎年のことになった。

今年も豪雪の冬と涼しい春が終わると、今度は雨続きの 5月で、「もう梅雨なんじゃないの ?」が挨拶代わりになっている。

しかし、昨日のラジオで気象予報士の森田正光さんが語っていたところによると、これはまだ「梅雨」ではなく、単に「ぐずついたお天気」としか言いようがないのだそうだ。気象の世界も、いろいろ面倒なようなのである。

知らなかったのだが、森田さんによると、気象庁が 「梅雨入り」 について言及し始めたのは、1963年のことで、しかも、正式に「梅雨入り宣言」を発するようになったのは 1986年からと、意外に最近のことなのだそうだ。

そして 5月中の梅雨入り宣言というのは、歴史上この 1963年しかなく、それ以後は、すべて 6月以降なのだという (これは多分、関東のお話だと思う)。

1963年というのは、今年のように 5月頃から雨が続いたので、マスコミにさんざん「もう梅雨なんじゃないの?」とせっつかれているうちに、気象庁もなんだか面倒くさくなったようで、つい「梅雨に入った」とかなんとか言っちゃったというのが真相のようなのだ。

しかし、それ以後は気象庁の梅雨入り宣言も慎重になり、オホーツク高気圧と太平洋高気圧のせめぎ合いによる梅雨前線が生じないと、「梅雨」 とは言わないようになったらしい。そして、今年のケースでは、オホーツク高気圧というのが、まだ発生しておらず、この付近は、まだ低圧帯なのだそうだ。

というわけで、今年のこのうっとうしい 5月は、まだ「梅雨」というには当たらないというのが、気象専門家の共通した見解ということのようなのである。

そうなると、我々素人には、「5月にこんなに雨が続いて、その上に、まだ 6月になって『梅雨』が来るのか !?」ということになり、かなりストレスなのである。

しかし、もしかしたら気象というのは自然の帳尻合わせというのをよくするもののようだから、5月のうちに十分雨は降らせたというので、6月以後は「空梅雨」ということになるかもしれない。とにかく、近頃は気象庁が「梅雨入り宣言」をすると晴れが続くというジンクスがあるぐらいだから。

とは言いながら、とにかく「この頃おかしい」お天気のことだから、何があっても不思議ではない。覚悟だけはしておこう。

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コメント

わははは じゃあ、空梅雨期待して、ちゃっちゃと宣言してもらいたいですねー 気象庁殿、よろしく♪ ですね

投稿: Sato-don | 2006年5月26日 01:04

Sato-don さん:

>空梅雨期待して、ちゃっちゃと宣言してもらいたいですねー

「空梅雨宣言」なんてね。
しかし、それをやると、大雨になったりして。

投稿: tak | 2006年5月26日 07:22

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