母と子の絆は、一服盛った先にある?
先週の土曜日、高校時代の同級会に出席してきた。私の出た高校は山形県の庄内にあるのだが、関東在住の同級の連中が、年に 1度集まっているのである。
以前、外資系団体に勤務していたとき、「同級会」のことを英語で何と言えばいいのか、迷ったことがある。
私の部署のスタッフが、英国から出張してきたスタッフと夕食をともにすることになり、私は、「今日は年に 1度の同級会に出席しなければならないから、一緒に行けない、ごめんね」と言いたかったのだが、「同級会」の英語が出てこない。
苦し紛れに "high school classmate meeting" と言ったら、それはそれで十分に通じたのだが、英国人は "classmate reunion" なんていうらしいと、その時知った。"Reunion" (再結合)とは、けっこうご大層な言い方をするものである。
しかし、これはそれほどのビッグワードではないらしい。そういえば、ポール・サイモンの 「母と子の絆」 という曲の原題は、"Mother and Child Reunion" というものだ。「母と子のリユニオン」 ということだが、この場合の "reunion" は「再会」とでも訳すのが適当だろう。
この曲、感動的なテーマを歌っているのかというと、どうもそういうわけでもないらしい。歌詞を見ても、何やら抽象的かつ思わせぶりで、よくわからないところがある。
ポール・サイモンが自ら語っているところによると、この "Mother and Child Reunion" というのは、レコーディングの合間に入った中華レストランのメニューにあった料理の名前だというのである。
どんな料理かというと、鶏肉と卵を組み合わせたものだったらしい。何だ、日本の「親子丼」と同じ発想じゃないか。
そういう目で歌詞を眺めると、なるほど、そんな気もする。何しろ、歌の初っぱなが、"No I would not give you false hope" (僕は偽りの希望なんてあげないよ) というのだから。
それから、問題は次の部分である。
But the mother and child reunion
Is only a motion away
(でも、母と子の再会は、ちょっとした所作の先にある)
この "only a motion away" を、私は長い間 "only a potion away" (一服盛った先にある) と聞き違えていた。きっと、「親子丼」に気を取られすぎていたせいだと思う。
私が聞き違いをしていたのは、近頃のように、親による子殺しが頻発するような、殺伐とした時代じゃなかったし。
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