分類は魔物
いろいろな仕事の処理には、「分類」ということがつきまとう。会社の組織にしても、仕事の割振りは「分類」そのものだし、商品の整理にも、「分類」のコンセプトは不可欠だ。
私は以前から「分類は魔物」と言っている。どんなにうまくできた方式で分類しても、必ず分類しきれないものが生じるのだ。
以前、某電機メーカーで、ラジオ事業部とテープレコーダー事業部の両方でそれぞれ「ラジカセ」を作ったため、「ラジカセ」という商品が 2つのカテゴリーに分類されていたという話を聞いたことがある。
ファッションの世界でも、いわゆる「中間アイテム」や「折衷アイテム」が生まれるのは毎度のことだ。
以前は、ブレザーよりずっとライトウェイトだが、アウターとして着用するのでブラウスでもないという意味で、「ブラウザー」なんていうアイテムが流行ったことがある。今は完全に死語だが。
最近聞いて、こけそうになったのは、スカートとスパッツを組み合わせた「スカッツ」という商品だ。多分「ブラウザー」同様、一般化する前に廃れるだろう。こんなもの、既存のカテゴリーでは分類しようがないし、新項目として登録するまでもない。
正確に分類しようとして、細かいカテゴリー分けにすると、必ずどれにも当てはまらない「その他」というアイテムが増加する。これでは困るから、じゃあどれかに当てはまるように、大まかな分類にすればいいかというと、今度は大まかすぎて中身がよくわからないことになる。
それでは困るというので、再び分類を細かくしようとすると、勢い「あれもこれも」ということになり、細かくなりすぎて、またしても「その他」ばかりが増えるという堂々めぐりになる。
だから、それぞれの目的に添うように、カテゴリー分類の細かさの匙加減を調整することになるのだが、それがなかなか難しい。それに、長い間には必ず辻褄の合わないことが出てくるもので、その都度、また新たなカテゴリーを新設せざるを得ない。
私は、このブログのエントリーのカテゴリーを、非常に大雑把に捉えている。ココログでは、自分なりのカテゴリーを登録できるのだが、私は敢えてそんなことはしていない。既存のカテゴリーに、無理矢理押し込んでいる。
独自の細かい分類をしようと思えばできるのだが、そんなことをしていたら、どんどん新しいカテゴリーを加えていかなければならない。このブログに関しては、そこまでする意味をあまり感じないのである。
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コメント
はじめまして。
昨日偶然こちらにお邪魔して、永年の???であった、「おざなり」「なおざり」に対するモヤットに、終止符を打つことができた主婦です。とても、すっきりさせていただきました。
今回の話題も、新聞雑誌のスクラップ、学校のお便り、PTAの資料、書評、etc・・・・・分類上手になりたくて、なれない私のつぼに、しかとはまってしまった次第です。
別の話題ですが、ゆるキャラのキング「はにまる君」のエピソード、おつらさが伝われば伝わるほど抱腹絶倒でした。御生還できて、ほんとによかったです。彼の口癖は「はにゃっ♪」でしたよね。
投稿: ねこ | 2006年5月20日 14:37
分類が細かくなりすぎて、ワケ判らなくなってしまっている分野として、音楽がありますね。
常に新しいモノが生み出されていく創作活動の一つである音楽活動なので、中間的な分類が増えていくのは致し方ないんでしょうけど。iPodのジャンル分けですら、私には難解です...
投稿: ぐっちぃ | 2006年5月20日 14:56
ねこさん:
>分類上手になりたくて、なれない私のつぼに、しかとはまってしまった次第です。
日常生活上の分類は、考えなくても直観で振り分けられる程度の単純なカテゴリー分けにするといいような気がしています。
はにまるは、今から思えば貴重な体験でありました。
投稿: tak | 2006年5月21日 20:18
ぐっちぃさん:
>iPodのジャンル分けですら、私には難解です...
確かに言えますね。
「何でこれが?」と思うようなカテゴリーになっている場合がかなり多いし。
投稿: tak | 2006年5月21日 20:20