「スパンコール」 は日本語
ドレスのスパンコールがピラピラ~っと飛んで、おへそが見えてしまうというジンジャーエールの TVCM が受けているらしい(参照)。
スパンコールだけでできたドレスなんて、初めて見たというツッコミはおいといて、「スパンコール」という言葉は実は日本語で、英語圏では絶対に通じないという話をしよう。
スパンコールは、英語では "sequin" (普通は、複数形で "sequins")という。発音は、「スィークウィン」 という感じに近い。それで、いわゆる「スパンコール・ドレス」のことは、"sequined dress" という。
私は長い間、どうして "sequins" のことを日本では「スパンコール」なんて言うようになったのか、ずっと疑問だった。ところが、昨日ググってみたら、あっけなくわかってしまったのである。
「スパンコール」は、英語の "spangle" の訛りだというのである(参照)。"Spangle" を web 辞書で引いてみると、「スパンコール、ピカピカ光る装飾用金具、光りもので飾る」 と出てくる。
へぇ、「スパンコール」を英語で "spangle" ともいうなんてことは、初めて知った。しかし、私としては、実際の会話や文書で、スパンコールの意味で "spangle" という単語が使われるのは、見たことも聞いたこともないぞ。
普通は、"sequins" だろうよ。これは、永らく繊維・ファッション関係のニュースを横文字にしたり日本語にしたりしてメシを食ってきた私のいうことだから、信用してもらっていい。
試しに、Google で検索してみると、"sequined dress" では約 51,600 件ヒットしたが、"spangled dress" では、わずか 514件と、1%以下だった。"Sequined dress" の圧倒的優勢勝ちである。ほうらね。
しかも、"spangled dress" でヒットした中には、日本発の 「ドラゴンクエスト」 関連のページが 100件以上紛れ込んでいて、「スパンコールドレス: Supanko-rudoresu (Spangled Dress)」とか、「Shimmering Dress = Spangled Dress」(光るドレス = スパングル・ドレス) とかいう、英語的にはちょっと怪しいのが多い。
よくわからんが、Supanko-rudoresu (Spangled Dress) というのは、3000 トークンで手にはいるらしい。
また、"star-spangle dress" というアイテムも多くて、それは、どうやら星の形をした飾りをチョコチョコと縫いつけた子供服のようなのだ。いわゆる「スパンコール・ドレス」からはほど遠いのである。
そんなこんなで、やっぱり、「スパンコール・ドレス」は "sequined dress" とする方が無難のようだ。
そうなると、"spangle" が「スパンコール」の語源であるとする説も、アクセントの位置も全然違うし。本当かなあという気がする。でも、まあ、ほかに根拠となりそうな材料もないので、必要以上のツッコミは自粛しておこう。
とは言いながら、まるで 「ワイシャツ」 が "white shirt" から来たと言われて、なんだか、うまく煙に巻かれたような気がするのと似た感覚である。だって、あれ、普通は "dress shirt" であって、"white shirt" なんて言わんもんね。
ちなみに「ぐっすり」という日本語が、英語の "good sleep" からきたという説が、巷の一部でとても有力なのだが、これは、はっきり「ガセビア」である。すでに、トリビアで沼に沈められてもいるようだ。詳細は こちら。
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