「個人ニュースサイト」 をどう捉えるか?
恥ずかしながら、「ブロゴスフィア」という言葉を最近知った(参照)ので、ちょっと使ってみたくなっちゃったのだが、この 「ブロゴスフィア」における「個人ニュースサイト」というのが、かなり前から、少しだけ気になっている。
時々、この「個人ニュースサイト」経由のアクセスが急増したりするからだ。
「個人ニュースサイト」というのは、普通は単に「ニュースサイト」と呼ばれることも多いようなのだが、それだと、マスコミの運営するニュース配信サイトと紛らわしくなってしまうので、個人的にはとりあえず「個人ニュースサイト」と呼びたい。
「とりあえず」と言ったのは、いわゆる「個人ニュースサイト」で取り上げられるのは、別段「ニュース」ばかりではないような気がしているので、本来ならば、「クリッピングサイト」という方が適切ではないかと感じているからだ。
とはいえ、まあ、ここでは既に定着したらしい「個人ニュースサイト」という術語で話を進めてみたい。
自分のサイトに、時々ぎょっとするほどのアクセスが殺到することがあるが、その原因は、大体、次の2つである。
- テレビかラジオで取り上げられた話題のキーワードでググると、私のページがトップになっている場合 (「森と林の違い」 などね。参照: 「森と林と TBS」)
- 個人ニュースサイトで紹介された場合 (例えば: "「女王」 の読み" に凄い反響)
この 2つのケースには、明確な違いがある。
前者は、テレビなどで取り上げられたとたんに 1時間で 700~800ヒットという集中豪雨的なアクセスが殺到する。最高時には、多分、毎秒 1ヒットぐらいの状態になっているのだろうけれど、その大波は、ものの 2~3時間で引いてしまう。
それに対し、個人ニュースサイト経由のアクセスは、それほど短時間に集中することはないかわり、その影響がじわじわと続く。少なくとも、1週間ぐらいは衰えることがない。
影響が比較的長く続くというのは、該当記事が複数の個人ニュースサイトに、五月雨式に次々と取り上げられるからだ。孫引き、ひ孫引きなんて、ざらである。この間の事情は、はてなダイアリーのキーワード解説で、次のように記されている。
一次情報源としての役割を担っているサイト、一次情報源から気になるニュースをクリッピングした子ニュースサイト、子ニュースサイトから気になるニュースをクリッピングした孫ニュースサイト……がある。
ただ、一次情報源が他のニュースサイトの気になるニュースをクリッピングしたり、孫ニュースサイトが一次情報源から直接クリッピングすることもあり、特に子ニュースサイト以下の上下関係はあってないようなものである。
ある有名個人ニュースサイトで取り上げられて、ウチのページへのアクセスが増えると、その翌日か翌々日には、2~3件の似たような子ニュースからのアクセスがドカッと舞い込む。3日も経つと、リンク元は 5~6件に増え、下手すると、さらに 20サイトぐらいに増えることもある。
私が怪訝に感じていたのは、この辺りの事情なのだ。「子ニュースサイト」「孫ニュースサイト」、さらに 「ひ孫ニュースサイト」の管理人たちは、既に「親ニュースサイト」で紹介されたページを、自分のサイトでも改めて紹介するという営為を、粛々と続けておいでなのである。
これは、別に非難しているわけでもけなしているわけでもないので、勘違いしないでいただきたいのだが、他のサイトで紹介されたページを、独自の新しいコメントをつけるわけでもなく、ただ単にリンクして紹介するだけという行為には、個人的には、まったく魅力を感じない。
つまり、子ニュースサイト、孫ニュースサイトが、一体どんな意義を感じてやっているのか、今までまったく理解できなかったのである。
しかし、「誠天調書」という、(いわゆる 個人ニュースサイトの管理人さんが 9月 2日付で書かれているコメントを読み、何となくわかるような気がした。それは、こんなコメントである。引用文中のリンク先にも飛んでもらえると、より理解しやすいと思う。 (全文は、こちら)
俺は ここ「誠天調書」を「ニュースサイト」だとは全く思っていません。
冒頭にもあるように、新聞の切り抜き収集と同じことをしているだけ。
言い方を変えれば「“情報”というコレクション」をしている。
情報のマニア みたいなコトを個人的にしていて、
俺自身が まず第一に楽しむためにしています。
その為に 外部記憶保存装置としてのブログという存在は 非常に便利で、
ニュースサイト形式というのも これまた便利なシステムでもあるんです。
(中略)
ニュースサイトの管理人はなぜ男なのか? は、個人的な推論としては
ニュースサイトの管理人はなぜ男なのか、もう少しつっこんで考えてみる。にもありますが、
何かをコレクションすること 収集癖、そういうのは 断然に男に多い、
ということと似たようなものだと思います。
俺の場合も 形あるモノではなく それが情報というモノだったという訳ですから。
なるほど。個人ニュースサイトというのは、ブロゴスフィアにおける情報の仲介を目的としているというよりは、なんと、それ自体が「コレクション」だったのか。
他人のサイトに載ったクリッピングが、自分のところにも欲しくなるという心理も、それならば理解できる。興味を感じたページへのリンクが、他人のサイトにあって、自分のサイトにないというのは、確かにコレクターには我慢できないことだろう。
私自身は、コレクションほど疲れる趣味はないと思っているので、決してやらないと思うけどね。
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